「警察からこんな手紙が来た」。カミサンが友達から警察署名入りの茶封筒を見せられた。
茶封筒を見て、私はニセの手紙ではないかと疑った。詐欺グループが警察官になりすまして、メールや電話をかけてくる。警察をかたった新手の詐欺ではないかと。
新米記者のころ、警察を担当した。いわゆる「サツ回り」だ。その経験から、警察はそこまでやらないだろう――そう早とちりしたことが大きい。
ときどき、わが家に地域を管轄する交番のおまわりさんが回覧資料を持って来る。カミサンが相手をする。
おまわりさんからもらった名刺に印刷されている警察暑の所在地と一致する。が、そこまでかたる詐欺もある。
友達に代わってカミサンが警察署に電話をかけるとつながった。手紙はホンモノだった。ということで、本題――。
封筒にはA4判のカラーコピーが2枚入っていた=写真。1つは「県警からのお知らせ」、もう1つは「なりすまし詐欺に要注意」のチラシだ。
なぜカミサンの友達に手紙が送られてきたのか。理由が「お知らせ」に書いてあった。「あなたの個人情報が詐欺グループに流出しています」
その下にやや大きな文字でこうあった。『電話やメールなどでお金に関する話』が出た場合には、なりすまし詐欺を疑い、必ず家族や警察に相談してください――。この文章は子持ち罫(けい)で囲まれている。
全国の警察が犯人グループから押収した資料の中に、カミサンの友達の個人情報が載っていた。流出経路は不明だが、今後、なりすまし詐欺の電話がかかってくる可能性がある――。つまりは注意喚起の手紙だ。
そうとわかってから、あらためて封筒を見る。消印には「いわき局 料金後納郵便」とある。
最初にこれを見ていれば、地元の警察署からの手紙だとわかったはずだが、詐欺グループはこちらの思いつかないような手を使う。手紙が来たというだけで、つい思い込み=警戒心が走った。
今は制服で巡回するおまわりさん自身が、市民から「ホンモノ?」と疑われる時代だ。庶民にとっては「注意喚起」の前に、手紙が来たこと自体、緊張と不安の種になる。
だからこそ独りで悩まずに家族や警察に相談を、となるわけだが、独り暮らしの場合は友人・知人も相談相手として頭に入れておくといい。
そして、電話をかけるときには、だれかがそばにいるようにする。これも大切なことではないか。
警察からこういう手紙が届く場合がある、という広報に触れていれば、「ニセの手紙ではないか」などと思うこともなかったろう。いや、詐欺グループに対してはそれくらい疑ってかかっていい。さいわい友達はまだ被害には遭っていない。
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