大型連休後半初日は雨にたたられた。5月3日、夏井川渓谷の無量庵で4人だけの同級会をした。夕方出かけると、平の街のはずれを流れる夏井川が増水していた。想像以上に山は大雨になった。渓谷ではあちこちで滝ができていた。
雨が降ると崖に滝ができるノルウェーのベルゲンの街が思い浮かんだ=写真。ベルゲンは「一年に400日雨が降る」といわれるほどの多雨地帯。4人はそこへ旅した仲間でもある。
ベルゲンはU字谷の延長のフィヨルド、夏井川渓谷はV字谷。UとVの違いはあっても、ところどころ岩盤がむき出しになっている点は同じだ。ベルゲンと比べて規模は小さいものの、雨が降ると涸れ沢が滝になる。「白糸の滝」なんていうような、生易しいものではない。そばの道路が冠水するほどの激しさだった。
無量庵へ着くまで気が気でなかった。雨がたたきつける、同じ日の朝、いわき市田人町の国道289号で土砂崩れが起きた。夏井川渓谷を縫う県道小野四倉線は、しょっちゅう落石があるところ。さいわい落石はなかった。
悪天候下の無量庵行はめったにない。そもそも天候が悪ければ出かけない。3日に集まろうと決めたから、車を走らせた。夏井川渓谷の、豪雨の日の姿、ふだんとは異なったもう一つの顔を、怖さとともに知った。
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