2011年12月26日月曜日

麦の芽会例会


いわき長寿学園「麦の芽会」の第166回例会が12月22日午前、市文化センターで開かれた=写真

大震災直前の3月5日、12月例会の講師依頼を受けた。すっかり忘れていたのを、手帳を見て思いだし、何を話そうかと考えめぐらせていた矢先の11月、確認の電話が入った。

例会は年に10回ほど開かれる。この1年は12月例会を含めてわずか4回だ。いわき地域学會も「原発震災」の影響で半年ほど活動を休止した。「麦の芽会」も似たような経過を経て活動を再開したものと思われる。「いわきの大正ロマン・昭和モダン」というテーマで話した。

例会用に特別に調べたということはない。頼まれて浜通り俳句協会の季刊誌「浜通り」に連載している<いわきの大正ロマン・昭和モダン――書物の森をめぐる旅>のコピーを並べて解説しただけだ。あとで知ったのだが、ちょうどその時代に多くの会員が生まれている。結果として、会員が産声を上げたころのいわきの話になった。

昨年は急きょ、7月例会に呼ばれて話をした。歴史家の佐藤孝徳さんが急死したことによるピンチヒッターだった。恩師の奥さんがいた。地域学會の市民講座を受講している人がいた。新聞社時代に交流のあった読者氏がいた。警察回りをしていたころの元警察官氏がいた。旧交を温めたり、再会を喜んだりした。

それから1年5カ月。会場の大会議室は人で埋まっていた。組織としては再出発したそうだが、盛況ぶりは以前と変わらない。本拠地の文化センターに戻って来た安堵感もあったのか、あちこちで話に花が咲いていた。再び元警察官氏らとあいさつを交わし、互いの無事を喜んだ。恩師の奥さんの姿はなかった。

会長さんの話では、会員は「後期高齢者」が大半。それでも「生涯現役・生涯学習」をモットーに、知的好奇心を抱いて活動している。こちらもまた人生の先輩たちから「生涯学習」の刺激を受けた。

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