2011年12月10日土曜日

石油ストーブ配付


いわきで被災地支援活動を展開しているNGOの「シャプラニール=市民による海外協力の会」スタッフから声がかかった。津波被災者限定で石油ストーブを配るのだが、品物を手渡しするボランティアがいない――応援要請である。

楽天から提供された石油ストーブの一部、100個をシャプラが引き受けた。支援活動を共にしたことのあるパルシステム福島いわきセンター(常磐西郷町)に品物が届いた=写真。そこで、車でやって来た被災者に手渡すのだという。初日の12月9日、夫婦で手伝いに行った。

シャプラは3月中旬からいわきで支援活動を続けている。震災直後の救援物資配付にはじまり、①勿来、小名浜地区災害ボランティアセンターの運営支援②生活支援プロジェクトの実施③物資無料配付会の開催④被災者のための交流スペース「ぶらっと」の開設――と、被災者のニーズに合わせた事業を展開している。

生活支援プロジェクトは民間借り上げ住宅に入居した被災者に調理器具セットを配るというものだった。その際、ただ提供するだけでなく聴き取り調査も行った。そのときのデータに基づき、津波被災者に限定して電話で石油ストーブの必要の有無を聴いた。

豊間を中心に薄磯、久之浜に住んでいた人たちがやって来た。なにもかも津波に持っていかれたという人が少なくない。スタッフがそれとなく近況を聴く。南相馬市で被災したという人は「とにかく情報が入って来ない」。そういう人が多いようだ。「ありがとうございます」という言葉に、ハマで生活していた人たちの厳しい現実が重なる。胸が痛んだ。

さて、きょうも石油ストーブの配布が行われる。私ら夫婦は用事があって手伝えない。午前中、孫の保育園でお遊戯会が開かれる。先日、電話がかかってきた。「見に来てね」。孫が息せき切って話す。お遊戯会をのぞいたあとは、東京へ行く。一泊二日で「Listen!いわき」というイベントに参加するためだ。

きょう午後にはいわきの椿山荘で「小野一雄先生 平成23年度市政功労賞受賞を祝う会」が開かれる。いわき地域学會の敬愛する先輩の一人だ。東京へ向かう車中から盛会を祈ることにする。

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