2016年2月12日金曜日

ノスリとオオタカ

 至近距離で猛禽を見る、またとないチャンス――。2月7日の日曜日、いわき駅裏の「磐城平城本丸庭園」で鷹匠のデモンストレーションが行われた。磐城平城史跡公園の会が主催した。福島市飯野町の鷹匠高木利一さんら4人が、訓練中のノスリとオオタカの若鳥を連れて参加した。
 
 訓練を始めてまだ日が浅いというノスリ=写真左=が登場した。晴れたが、風が強い。それもあって、ノスリはほとんど動かなかった。ギャラリーが多かったのも影響していたかもしれない。

 代わって登場したオオタカ=写真下=が庭園のへりの木に止まったり、木から鷹匠のもとに戻ったりした。これもなんとなくぎこちない。それでも、鷹匠が生きえのハトをぐるぐる回すと、急襲して脚で押さえ、鋭いくちばしで何度か羽を散らした。

 10年ほど前だったか、夏井川河口でやはり高木さんがデモンストレーションをした。このときの鷹は高木さんの指示に従って、低く素早く飛び回っていた。それ以来の“鷹見”だ。

 鳥類図鑑で眺め、平地の河原や夏井川渓谷で、双眼鏡で旋回する姿を追っても、トビ以外はいまひとつ実感がわかない。成鳥と若鳥では体色も違う。やはりホンモノをみるのが一番だ。

 目がすごい。地上の生き物ではネコ科に似る。「金目」はハイタカ・オオタカ・サシバ・クマタカなど、「黒目」はノスリ・チョウゲンボウなど。フクロウの仲間には「赤目」もいる。ノスリはなんともかわいい。オオタカは幼鳥といえども、相手を射抜く鋭さをもっている。

 きのう(2月11日)は祝日で、NHKが休日体制のため、宵の6時台の「はまなかあいづ」は休み。で、たまたま民放を見ていたら、FTVが郡山市の「猛禽カフェ」を紹介していた。先日、フェイスブックで若い知人が、お城山の鷹狩りイベントにからんでそのカフェの存在に触れていた。

 江戸時代、磐城平藩主が将軍家に鷹狩用のハヤブサを献上した。ハヤブサは海岸にいる。それを捕まえ、世話をする地元の人間がいた。若い知人の親戚だという。「鷹番」を命じられた家の苦労はどんなものだったか。ちょっと知りたくなった。

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