日曜日と月の替わりが重なった。弥生、3月。2月のカレンダーを破いて3月を迎えるとき、ほぼ条件反射的に上田敏の訳詩集『海潮音』を手にする。「弥生ついたち初つばめ……」で始まるダヌンチオの「燕の歌」にこうある。<弥生来にけり、如月(きさらぎ)は/風もろともに、けふ去りぬ>。その通りだと思った。
きのう(3月1日)早朝、平から夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)の無量庵へ車を走らせた。金曜日に積もった雪は、渓谷の道路にも、南向きの斜面にもなかった。無量庵の対岸、水力発電所のある北向き斜面にはだら雪=写真=が残っている程度だ。金曜日の雪は如月(2月)とともに去った。
この冷え込みに、「木守りの滝」ではしぶき氷が復活したかと期待したが、体感気温と現実の気温には落差がある。しぶき氷もまた如月とともに去った。
代わりにやって来たものがある。マガモだ。北帰行が始まったのだろう。真冬には姿を見せたことのない渓谷に、1羽のオスを含む7羽が羽を休めていた。渡りの途中の一服だ。例年、春に何回か目撃する。その第一陣である。
花はどうか。マンサクの花がたった1輪だが、咲いているのを確認した。銀ねず色のネコヤナギの花も蕊を伸ばして赤黄色に染まり始めた。谷のアセビはつぼみが白くなりかかっていた。無量庵の庭のアセビの花は数を増した。この調子でいくと、次の日曜日(3月8日)には谷のマンサクとアセビが開花した、とはっきり言えるだろう。
無量庵の畑ではオオイヌノフグリとナズナの花が咲き、庭ではヨモギとフキノトウが葉を広げ始めている。栽培種のアジサイも葉芽が緑色を増して開きかけてきた。まだ梅は満開になってはいないが、夏井川渓谷にも春は急ぎ足で近づいている。それを実感するような「弥生来にけり」である。
きのう(3月1日)早朝、平から夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)の無量庵へ車を走らせた。金曜日に積もった雪は、渓谷の道路にも、南向きの斜面にもなかった。無量庵の対岸、水力発電所のある北向き斜面にはだら雪=写真=が残っている程度だ。金曜日の雪は如月(2月)とともに去った。
この冷え込みに、「木守りの滝」ではしぶき氷が復活したかと期待したが、体感気温と現実の気温には落差がある。しぶき氷もまた如月とともに去った。
代わりにやって来たものがある。マガモだ。北帰行が始まったのだろう。真冬には姿を見せたことのない渓谷に、1羽のオスを含む7羽が羽を休めていた。渡りの途中の一服だ。例年、春に何回か目撃する。その第一陣である。
花はどうか。マンサクの花がたった1輪だが、咲いているのを確認した。銀ねず色のネコヤナギの花も蕊を伸ばして赤黄色に染まり始めた。谷のアセビはつぼみが白くなりかかっていた。無量庵の庭のアセビの花は数を増した。この調子でいくと、次の日曜日(3月8日)には谷のマンサクとアセビが開花した、とはっきり言えるだろう。
無量庵の畑ではオオイヌノフグリとナズナの花が咲き、庭ではヨモギとフキノトウが葉を広げ始めている。栽培種のアジサイも葉芽が緑色を増して開きかけてきた。まだ梅は満開になってはいないが、夏井川渓谷にも春は急ぎ足で近づいている。それを実感するような「弥生来にけり」である。
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