2009年3月21日土曜日

昼間の酔っぱらい運転


事故の瞬間を見ていないので「取材」したことを書く。春分の日のきのう(3月20日)、カミサンの実家の前で物損事故が発生した。運転していた男が逮捕された。昼間だが、かなり酒が入っていたらしい。酔っぱらい運転だ。いい年をした男だ。

あとで分かったことだが、車でたばこを買いに来た。自分の家へ戻るためにバックしながら脇道(私道)へ入ろうとしたら、角にある車庫の側壁に突っ込んだ=写真。ものすごい音がした。「何事?」とカミサンたちが表へ飛び出した。交通事故だと知った。が、そのあとまた同じ車が事故を起こした。

脇道の奥にアパートがある。車が出て来た。事故車が道をふさいでいる。事故車の運転手がアクセルを踏んで前進した。いや、飛び出した。道を突っ切るようにして実家のそばにある郵便ポストに激突した。また事故車が通りをふさいだ。車は尻と頭がへこみ、タイヤも1つパンクしていた。エアバッグが作動したために運転手は無事だった。

義弟たちが運転手を外に出し、脇道の奥へ車を押して移動した。やがて警察の事故処理車が来た。「歩いてみてください」「呼気中のアルコール濃度を調べますよ」となったのだろう。事故を起こした運転手は間もなくお縄にかかった。

カミサンの実家は寺町の近くにある。家の前の通りは、春分の日と秋分の日には普段の何倍もの量の車が行き交う。当然、歩行者も多い。私たちも墓参を兼ねてカミサンの実家へ来た。それを済ませて、私が街へ出かけたあとの事故だった。

バックして事故、前進して事故――。たまたま人も車もその場には居合わせなかった。偶然の空白ができた。

最初の事故のとき、カミサンと、線香をあげに来た親類の人間が家から飛び出して、郵便ポストのそばで様子をうかがっていた。そのままいたらはねられるどころではない。はさまってオオゴトになっていたかもしれない。

酔っぱらい運転や暴走行為が危険なのはこういうところだ。本人の自損にとどまらない。他人にまでいらぬ不幸の種をまく。私も含めてだが、自動車の便利さと人間を含む生き物や建造物その他に対する殺傷力・破壊力、それらを人間はどのくらい自覚しているか。あらためて利器が凶器になる怖さを実感した。

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