食べたことはない。でも、図鑑ではなじんでいる。食菌のはずだと記憶が教える。で、とりあえず採取して調べることにした。写真は撮らなかった。「撮る」より「採る」に気持ちがいってしまった。夏井川渓谷は林内の立ち枯れ木の根元に数個が生えていた。
図鑑に当たると、食菌のヌメリツバタケ(滑り鍔茸)であることが分かった。字のごとく、傘にぬめりがあり、柄に鍔がついている。傘の径は5センチ前後、色は白。柄は硬く白っぽい。小さなキノコだ。
ヌメリツバタケと確信しても、そして似たような毒キノコはないと分かっていても、食べたことはないから慎重に事を運ばなくてはならない。朝、小さく切ったものを3つほど自分の味噌汁に入れて食べた。カミサンには食べないように言った。日中は体の様子を確かめながら過ごし、何の症状もあらわれなかったので、夜、残りをみそ汁に入れて食べた。
結果オーライ。とはいえ、こんな生兵法はやらないに限るのだが、歯ごたえがよかった。図鑑にある通り、味のよい食用キノコだ。
ヌメリツバタケに出合った日、キツネノチャブクロ(ホコリタケ)にも遭遇した=
写真。幼菌は食用になる。しかし、1個くらいでは採るのもはばかられる。クリタケの老菌も数個あった。こちらは採取したものの、傘裏のひだがすっかり黒ずんでいた。食べるのを見送った。
秋になって採って食べたのが、今のところこのヌメリツバタケと数個のウスヒラタケだけ、というのは寂しい限りだ。
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