2010年3月20日土曜日

松島へ


去年の「秋分の日」には北欧にいた。今年の「春分の日」には松島にいる。大荒れの天気予報だが、松島の旅館で小さな同級会を開くことになり、北欧へ出かけた6人がそっくり出席する。半年ぶりの再会だ。

去年9月の後半は、19日(土)、20日(日)、21日(月=敬老の日)、22日(火=国民の休日)、23日(水=秋分の日)と休みが並んだ。この5連休を利用して、スウェーデンに住む同級生を訪ね、ノルウェーのフィヨルドなどを見て回った。スウェーデンは記録的な晴天が続いていた=写真。心に残る旅だった。

以来、この欄で再三、北欧での体験を書いてきた。向こうで見聞したものを確かめるために、図書館から本を借りてきて読む。「見聞」プラス「読」、「見聞録」ではなく「見聞読」を今も続けている。

ただし、新聞はほとんど「読」の対象にならない。この半年間で記憶に残った記事は、東京の五輪開催都市落選(10月・コペンハーゲン)、地球温暖化をめぐる国連のコペンハーゲン会議(12月)、バルト海凍結(3月)くらい。見事に北欧の情報は新聞から欠落している。

先のバンクーバー五輪では、日本だけでなく北欧勢の成績も気になった。金メダル獲得数では、ノルウェーがカナダ、ドイツに続いて、米国と同じ9個の3位、スウェーデンは中国と同じ5個だった。さすがに冬季五輪となれば北欧勢は強い。それだけ新聞にも北欧勢の記事が増えたが、今はまた静かな紙面に戻った。

そういうニュースへの興味は脇において、今は北欧を訪れた日本人がどんな記録を残したか、に興味がある。科学者、俳人、歌人、作家……。彼らが見聞きし、感じ、考えたエッセーや短歌作品などを通して、自分なりに北欧理解を深めたい――そう思っている。フィヨルドと松島を比較してみるのも面白いか。

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