2010年3月21日日曜日
河川改修終わる
いわき市平中神谷地内の夏井川左岸で行われていた護岸工事が終わった=写真。対岸は梅の名所で知られる專称寺の平山崎地区。梅の花が満開だ。本堂へ至る斜面が白く点描されている。岸辺のヤナギも芽吹いてきた。
山崎の地名のとおり、專称寺のある山はぐっと川の方にせり出している。そのため、右から左へ向きを変えた夏井川は、次に中神谷で大きく右へ蛇行する。その旋回部が大水でえぐられた。
工事は昨年7月に始まった。土砂を運搬するダンプカーが堤防の上をひっきりなしに行き来した。対岸でも堆積した土砂を除去して河川を拡幅する工事が行われた。こちらは一足早く作業が終わった。
工事が終わってみれば、護岸はゆるやかな曲線を描き、水もそれに合わせてスムーズに流れていく、といった安心感がある。あとはむき出しになった高水敷を草が覆えば、多少は殺風景な雰囲気も改善される、というものだ。
護岸が再構築された場所は、ハクチョウが越冬地に選んだ真ん前だ。飛来当初は落ち着かなかったハクチョウたちだったが、次第に工事にも慣れ、後半には重機がうなっていても平気になった。ピーク時には、200羽は越えていただろう。今は50羽ほどに減った。北帰行が続いている。中神谷地内から姿を消すのも時間の問題だ。
残留するハクチョウはいないだろうな――。無事の帰還を祈りながらも、いなくなると、しばらくは水辺の景観がひんやりしたものに感じられる。一年を通して観察してきた「左助」「左吉」「左七」の姿が消えた(たぶん天敵にやられた)あとだけに、よけい喪失感がつのるかもしれない。が、それもすぐ慣れる。今までがそうだったように。
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