2017年11月4日土曜日

肝心の曲がりネギが……

 きのう(11月3日)、午前10~11時の夏井川渓谷。10時に隠居に着いて、少し土いじりをして、11時に帰路に就いた。たった1時間の滞在だったが――。
 快晴、無風。紅葉目当てのマイカー客が次々にやって来る=写真。わが隠居の隣に「錦展望台」がある。車のドアを開け閉めする音、人の声が届く。
 
 震災前、土地の所有者が廃屋を解体し、谷側の杉林を伐採して、展望台にした。春はアカヤシオの花の、秋は紅葉のビューポイントになった。メディアの取材ポイントでもある。前日、NHKが紅葉の様子を伝えた。その影響もあるだろう。この秋一番のにぎわいになった。
 
 日曜日(11月5日)には「神谷市民歩こう会」があって、渓谷へ出かけられない。で、きのう朝、二つ用事をつくって、隠居へ出かけた。一つは、小野町のNさんがJR磐越東線の江田駅前で直売所を開いていて、曲がりネギを売っているはず。それを買うこと。もう一つは、隠居の庭にある三春ネギの苗床に寒冷紗をかけること。

 山地系の三春ネギと、平地系のいわき一本太ネギはともに昔野菜だ。甘みがあってやわらかい。今年は三春ネギのほかに、いわき一本太ネギも栽培した。

 Nさんの直売所は確かにオープンしていた。母親と奥さんがいた。Nさんは会社を休めなかったという。「ネギは?」「ないんです、とろろ(長芋)だけです」。ネギがないって、どういうこと? 奥さんが説明してくれた。

 ネギ栽培の主力はNさんの両親だったのだろう。去年(2016年)は秋にお父さんが入院したとかで、直売所も1回か2回オープンしただけだった。今年(2017年)は母親が腰を痛めて、直売所に出すほどの量を栽培できなかったらしい。栽培者が年をとれば、いずれそうなる。Nさんも会社勤めでなかなか手が回らなかったのか。

 以前にNさんから聞いた話では、「阿久津曲がりネギ」として知られる郡山市阿久津町からネギ苗を調達する。小野町といっても西郊、阿久津町まで車で30分もかからないところに住む。曲がりネギの評判が広がり、小野町まで栽培圏が拡大した、ということなのだろう。今年は、N家の曲がりネギはあきらめるしかない。

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