日曜日(11月12日)の昼前は、快晴ながら風が強かった。それでも、夏井川渓谷には紅葉目当てのマイカーが続々とやって来た。JR磐越東線江田~川前駅間にある錦展望台周辺がビューポイントだ。地名で言うと、いわき市小川町上小川字牛小川(正確には、線路と道路をはさんで谷側は字川上になる)。
すでにカエデ以外の広葉樹は紅葉のピークを過ぎ、カエデが紅葉の見ごろを迎えていた。錦展望台の近く、県道沿いにアマチュアカメラマンが狙うカエデ群がある。路上駐車が絶えなかった。
正午まであと30分――というころ、たまたま隠居の前の道路に出たら、対岸の紅葉を眺める人たちとは別に、カメラを江田駅寄りのトンネルの方に向けている“撮り鉄”が何人かいた。そばの牛小川踏切の警報機が点滅している。正午近くを走る普通列車はない。観光客を乗せた臨時列車か?
“撮り鉄”を入れて列車を撮ろう、そう決めてカメラを向けていたら、やがて踏切の遮断桿(かん)が降り、ゆっくりとディーゼル機関車が現れた=写真。単独だ。拍子抜けした。「DE
10 1124」の何が“撮り鉄”を引きつけるのか。
ネットで調べてわかった。「落ち葉掃き」用の機関車だった。日曜日の福島民報に、「県内の鉄道は11日、強風や落ち葉による列車の車輪の空転でダイヤが乱れた」という短報が載っていた。磐東線は大丈夫だったようだが、この1週間で渓谷の広葉樹はだいぶ葉を落とした。それが、風で線路に降り積もらないともかぎらない。で、落ち葉掃き機関車の出動となったのだろう。
なにかあると、県内外から“撮り鉄”が現れる。“撮り鉄”はどうやって臨時列車の情報を得るのだろう。情報を共有できる撮り鉄コミュニティというものがあるのか。それはそれとして、「落ち葉掃き機関車」はどうやって落ち葉を掃くのか。機関車から空気を噴射する? “知り鉄”がいたら教えてほしい。
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