2008年4月11日金曜日

新しいダンスを始めるときだ



夕方、帰宅したらカミサンが「ハイッ」と四角い封筒を手渡した。中に入っているカードを取り出して開けると、急に英語の歌が始まった。びっくりして腕が伸びた。

英語だから、なにがなにやら分からない。ただ左半分に日本語でこんなことが書いてあった。「退職おめでとうございます…」。カミサンの同級生からのメッセージだった。

彼女はアメリカ合衆国のカリフォルニア州に住んでいる。カミサンがなにか送ったついでに、私が会社をやめたことを伝えたのだろう。お返しのなかに、私あてのカードが入っていた=写真。

カードには英語でこんなことが書かれてあった(意訳)。

新しいダンスを始めるときだ
新しいリズムを学ぶときだ
新しいステップを学ぶときだ
今が最高なんだから

要するに、人生を楽しみなさい――そういう意味なのだと思う。だから、「ご苦労様」ではなくて「おめでとう」なのだ。

この前はイタリアから国際電話がかかってきた。やはりカミサンの同級生からだった。このブログを読んでくれている。いや、「『アカヤシオの谷から』が読めなくなって寂しい」(かつて新聞連載時に、ネットにも文章がアップされていた)――その言葉に触発されてブログを始めた、というのが正直なところだ。

表現したものをネットで公開するといっても、私は、たいていはだれか特定の人間を思い浮かべながら書く。昔、世話になった人だったり、なんとなく縁遠くなった男だったり、彼岸に行ってしまった人間だったりと、それはいろいろだ。

今度はカリフォルニアも視野に入れて、彼女の流儀に合わせて、一つ二つひねってなにか書いてみようか、などと思う。なにやら心が新しいダンスを始めたようだから。

0 件のコメント: