2008年4月25日金曜日

アーティチョークを植える




いわき市平のギャラリー「界隈」で4月12日から22日まで、阿部幸洋(いわき市平出身の画家でスペイン在住)の個展が開かれた。駆け出し記者のころ、彼は20歳になるかならないかで、今はない平の「草野美術ホール」で個展を開いた。それを取材して以来(ということは35年以上)、義兄弟の付き合いをしている。

アーティチョークを描いた絵があった=写真右。別名「チョウセンアザミ」。日本のアザミと違ってかなり大きくなる。「外国のアザミ」という程度の意識でその筋の権威が名づけたのだろう。

阿部の知り合いから本物のアーティチョークが個展の会場に届いた。その話になって、「食べたい」と言ったら、阿部が「どうぞどうぞ」と言う。家庭菜園をやっていると、白菜や大根などアブラナ科以外のものを栽培したくなる。ハウツー本に「新野菜」としてキク科のアーティチョークのつぼみが紹介されていた。それが頭をよぎったのだった。

後日、阿部から連絡があった。約束した日に個展会場へ行くと、アーティチョークが2株、白い花が咲けば香りのいいショウガ科のジンジャーが2塊入っている袋を手渡された。さあ、こうなったら人間の都合は言ってられない。翌早朝、起きぬけに夏井川渓谷の無量庵へ車を走らせた。そこにあるわが菜園に植えてやらなくては――。

アーティチョークはすでに長い長い葉を何枚も伸ばしている。通常だと7月下旬あたりに花をつけるらしい。活着したら支柱を添えてやろう。そう考えながら植えて、たっぷりと水をやった=写真左。ジンジャーは球根を切り分けて増やすという。それぞれ半分にして、芽が伸びている方を上にして植えた。

1枚の絵が本物の植物を呼び寄せ、食い意地の張った人間がそれをもらって畑へ運び、さああとはどうなることやら。じっくり観察をつづけることにしよう。

0 件のコメント: