2008年4月30日水曜日

左助はえらい


先日の大雨で夏井川河口まで流された残留コハクチョウの「左助」が4月24日、仲間3羽のいる平中神谷字調練場へ戻って来た=写真(左から2羽目)。

<コハクの世話をしているMさんが軽トラに乗せて連れ帰ったのだろうか>
今度会ったら尋ねようと思っていた矢先の早朝、堤防の上を歩いていた私の後ろから、Mさんがえさをやりに軽トラでやって来て、止まった。

「左助を連れ帰ったんですか」
「違うの、自力で戻ったんだ。びっくりした」
左助が流された次の日から、Mさんは調練場と河口の2カ所でえさをやるようになった。そんなある日、左助に
「『おじさん、もういやだぞ。これから雨が多くなるから。上に戻れ』って言ったら、『ガオ』って鳴いたんだ。次の日の朝、(調練場へ)来たらいるんでないの。言葉が通じたのかな」
「通じたんですよ」

左助が仲間のいる調練場まで自力で戻って来たのは、これが初めてだ。途中、六十枚橋の下流あたりまでは遡行しても、それから先へは進めなかった。

老いてなお力を振り絞り、今までできなかったことを成し遂げた左助は、えらい。

左助の世話を始めて7年というMさんは、すっかり左助に元気をもらったようで、
「頑張ります」
大きな声で私に「宣言」した。

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