2011年5月15日日曜日

「うえいぶ」44号


そろそろ書いていいのかな。いわきの総合文化誌「うえいぶ」第44号=写真=だ。「東日本大震災」をはさんで印刷された。

故里見庫男さんに頼まれて編集人になった。担当した最初の「うえいぶ」(第42号)が亡くなった里見さんの特集号になってしまった。

担当して3冊目。発行が年1回になって、今年は「3月10日」を発行日にした(第43号は「3月26日」)。いわき市教委がスポンサーのひとつだ。市教委が主催する「吉野せい賞」の作品を掲載する。3月10日の夕方6時すぎ、必要な冊数を「市教委文化課に届けました」と、印刷会社の担当者から連絡が入った。いやーよかった、約束を守れた――。

あとは残った冊数を印刷して、いつものように書店に配り、編集委員にお願いして、在庫がないようにさばけばいいと、ほっとしたら……。翌日の午後2時46分、大地震に襲われた。

印刷会社の担当者から連絡がきた。どこの印刷会社でもそうだったろうが、被災して一時、印刷ができなくなった。それから半月ほどたってからだろうか。「印刷が終わりました」。工場も復旧し、雑誌もできてよかった、よかった。

いつものように、スポンサーと書店には印刷会社から届けてもらう。でも、届ける時期はもう少したってから、ということにした。執筆者には、私から1冊を進呈することになっている。ほかの編集委員は、今までだと発行人の招集がかかってさばける雑誌を持ち帰るという段取りだが、そんな状況ではない。

そろりそろりという感覚で前に進めることにした。書店に「うえいぶ」が並んだのを確認して、執筆者に送った。編集委員にも近いところから手渡しを始めようという段になって、「30冊を」「「10冊を」「どこに行けば買えるのか」といった連絡が入り始めた。

もう売り切れの書店があるかもしれない。が、印刷会社に少し残部がある。書店経由で注文すれば手に入ると、きのう(5月14日)は、朝と夕方にかかってきた電話にこたえた。

同じ日の昼間、街で文化課の担当者にばったり会ったら、「『うえいぶ』はこれから配ります」という。それはそうだ。3月10日に届いて、すぐ発送するなんてことはいくらなんでもできるわけがない。翌日の震災で役所は非常時態勢に切り替わった。それから2カ月余。やっとお休みが取れたので街に買い物に来た、というふうだった。

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