2011年10月15日土曜日

三春ネギの種をまく


三春ネギは秋に種をまく。阿武隈高地の向こう、中通りからいわきの山里へ、夏井川沿いの道に沿って牛小川(夏井川渓谷)へ三春ネギがやって来た。

春まきの平地のネギ、これは南の東京・千住方面から来た。いわきの「ネギの道」は一つではない。

夏井川溪谷での、三春ネギの種まきは10月10日が目安。先の3連休初日(10月8日)、いわき市立草野心平記念文学館で「新収蔵品展2011」がスタートした。午前10時からの内覧会に参加したあと、夏井川渓谷の無量庵へ足を延ばして三春ネギの種をまいた。

カミサンの小川の親類からもらったもみがらが少し残っていた。苗床をもみがらで覆った=写真。もみがらは苗床の乾燥と雑草の発生を抑える。厳冬期の畑の防寒にもなる。人間が手伝ってやれることは、ひとまずそこまで。

最近は週末、いわき地域学會の市民講座やシャプラニール=市民による海外協力の会のイベントなどで街にいることが多い。3連休中の9、10日もそうだった。

でも、種をまく時期は決まっている。こちらの都合ではなく、むこう(自然)の都合に合わせなくてはならない。8日にうまく時間ができた。

秋に苗床をつくる。種をまく。越冬したあとの初夏、ネギ坊主を摘みとり、乾かして種を採る。冷蔵庫に種を保管する。自家採種は足かけ3年がかりだ。

そのサイクルが今年は怪しくなった。夏に伏せ込んだ三春ネギの具合がよくない。通常だと溝に刈り草を敷いて土をかぶせるのだが、それをしなかった。草にセシウムが付着しているからだ。水はけはともかく、空気はけが悪い。

最悪の場合を考えて、種を三分の一ほど残した。冷蔵庫に入れておけば、2年目でも発芽する。やはり、「非常時」の種まきになってしまった。

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