2011年10月30日日曜日

ハクチョウ飛来


ハクチョウがきのう(10月29日)、夏井川にやって来た。早朝、散歩の途次、上流に白く大きなかたまりが浮いているのを発見、近づくとハクチョウだった。右岸、いわき市平山崎地内。最初は2羽、やがて3羽が合流し、40分後には27羽になった。早速、上陸したハクチョウもいる=写真

左岸の中神谷地内に住む女性に話を聞く。女性はトンビと仲がいい。河川敷のサイクリングロードで、女性がえさを空中に投げる。トンビが急降下してパッとくわえる。みごとなダイビングキャッチだ。ハクチョウは前に一度姿を見せたという。しかし、「このハクチョウたちは朝、来たばかりじゃないのかな」。

3月11日の大地震と同時に、ハクチョウたちは一斉に夏井川から姿を消した。以来、7カ月半ぶりの再会だ。去年までと違うのは、川も、山も、野も、放射性物質に見舞われたこと。そんな厳しい環境の中でハクチョウたちは冬を越すことになる。

散歩中に、下流へと向かう一団があった。家に戻って河口へ車を飛ばす。ハクチョウの姿はなかった。四倉の仁井田浦にもいなかった。河口にかかる磐城舞子橋が復旧したので、黒松林を貫く海岸道路を南下し、滑津川まで足を延ばした。そこにもハクチョウはいなかった。

下流へ向かった一団は、たぶんUターンしてきたのだ。5羽のハクチョウが27羽に増えたのはそのためだろう。午後1時半ごろ、車で堤防の上を通ったら、ハクチョウは2羽だけになっていた。まだまだ落ち着かないようだ。

夏井川は中平窪(平)が第一の越冬地、次いで山崎・塩・中神谷(平)、三島(小川)にもハクチョウたちがやって来る。そちらにももう姿を見せているのではないか。

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今朝、ハクチョウにえさをやっているMさん夫妻と会った。軽トラで自宅へ戻る途中だった。しばらくぶりに言葉を交わす。「今朝は5羽だけ。まだ落ち着かない。3月11日に姿を消したのは、川をさかのぼってきた津波に驚いたから」。地震そのものより津波が理由だった、というのは“発見”だった。

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