6月3日のいわき地方は、台風6号の影響で早朝から雨に見舞われた。朝のうちは、風はなかった。四倉もそうだったろう。
このなかで朝7時半から10時20分までの間に、四倉の志津~太夫坂~五丁目地内の3カ所で、続けざまに「クマと思われる動物」が目撃された。
志津も太夫坂も市街地に近い。五丁目はそれこそ市街そのものだ。3地区は近接していて、近くには四倉高校や道の駅よつくら港がある。
つまり、平地で海にも近い。そんな人間の暮らしが濃厚なところで目撃情報が相次いだ。
四倉では、台風どころではなかったろう。「今度は四倉でクマ⁉」。だれもがそう思ったに違いない。
というのは、5月24日に市南部の山田町でクマが目撃されたばかりだからだ。目撃者が撮った画像から、こちらははっきりツキノワグマと断定された。
四倉と同様、山田町も平地にある。山田は都市郊外型の農村兼ベッドタウンだ。鮫川流域の下流部にあり、河口域に広がる市街の植田町に隣接する
山があるとしても、阿武隈山系が平地へと沈む先端部で、野生のツキノワグマが生息するような環境ではない。
そこにクマが現われたのを、散歩中の女性が目撃した。5月24日午後3時20分ごろだったという。
女性はこれを撮影し、110番通報をした。いわき南署は女性が撮った画像からクマと断定した。
いわき民報は同日夜、この画像をホームページとX(旧ツイッター)で速報した。すると、瞬く間に情報が駆け巡ったという=写真(5月26日付同紙)。
裏付けのある情報は強い。いわきにクマが現われたとはっきり言えるのは、川前町下桶売地内の県道小野富岡線で去年(2025年)7月31日、ツキノワグマが目撃されて以来、2件目だ。
そこへ今度は四倉の「クマと思われる動物」の、しかも複数の目撃情報だ。なにか体の大きい生き物がうろついていたことは間違いない。
それでわが隠居のある夏井川渓谷にも、クマが現われる可能性があることを、あらためて痛感した。
去年目撃された川前の下桶売から渓谷の牛小川までは山続きだが、直線距離ではわずか15キロしか離れていない。
去年秋、後輩が隠居の上と下の庭の草刈りをしてくれた。生い茂った草がきれいになくなった。草刈り中にクマが現われないかと、気が気でなかったという。
牛小川の住民もまた、クマの出没を意識して暮らさないといけなくなった。私有地の立木を伐採したり、茂った草を刈ったりするのはクマ対策でもあるという。
と、ここまで書いてきて晩酌を始め、終わってまたネットをチェックしたら、なんと「四倉のクマ」情報は8件になっていた。
いわき中央署はドライブレコーダーからクマと断定した。台風で臨時休校になった四倉小では、職員が校庭を走る姿を目撃している。
四倉小・中と四倉高校などは、3日に続いて4日も臨時休校になる。台風の次はクマか。なんてことだ。
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