2026年6月27日土曜日

ほぼ1年ぶりの再会

                       
 週半ばの午後、マチで会議があった。帰宅すると後輩が来ていた。カミサンが「カツオを1匹もらったの」という。

 カツオとはありがたい。でも、だれがさばくの? カミサンは私がやるものと思っている。

 カツオにはアニサキスがいる。さばくだけならともかく、そこまで注意をしないといけないから、シロウトの手には余る。

 ほぼ1年前の7月25日、店のシャッターを下ろすまで毎週日曜日、40年にわたって刺し身を買いに行った魚屋が隣の地区にある。

 店を閉めたとはいっても廃業したわけではない。親父さんのあとを継いだ2代目である。腰を痛めて病院通いをしながら、無理のない範囲で注文をこなしていると聞いた。

 店内にいるかどうかは駐車場を見ればわかる。そこは店舗兼住宅の実家で、自宅は別にある。車があれば来ている、というサインだ。

 とにかくカツオを車に積んで行ってみることにした。車が止まっていた。しかし、見慣れた車ではない。車高が高く、しかも新しい。

 シャッターは下りたままだ。住まいの玄関の呼び鈴を押すと、しばらくしてから本人が現れた。ほぼ1年ぶりの再会だ。

事情を説明すると、「いいですよ」。前と同じように、マイ皿と紙にくるんだカツオを差し出す。

駐車場で待つこと20分余り。1年前と同じように、マイ皿に盛りつけたカツ刺しを持って出て来た。

 生きのいい小型のカツオだったので、半身をさばいて盛り付けたという。「あしたも食べられます。残りの半身はあした、刺し身にして届けますか」

 いくらなんでもそこまでやってもらうわけにはいかない。しかも、さばき代は「いりません」という。であればなおさら、半身は「お礼」として食べてもらうことにした。

 小型であっても半身ともなれば、マイ皿からあふれるような量だ=写真。4列のうち、手前の2列は翌日食べることにして、初日は20切れ余を晩酌の「さかな」にした。

週半ばにカツ刺しで一杯、というのはめったにないことだ。店が終わる最後の日(去年の7月25日)。たまたま若い仲間が家に飲みに来た。前もって予約していたので、マイ皿2つで刺し身のラストパーティーを開いた。

その後は日曜日の「刺し身放浪」が始まり、つい最近ようやくマイ皿を持って行く店が決まったところだ。

 カミサンは2代目とこの1年間の話をし、私は新しくなった車について質問した。「きのう、取り替えたばかりです」「えっ、そうなの?」

そのワケは――。前の車では、腰痛を抱えた人間には車の乗り降りがきつかった。で、車高の高い車に替えたという。

 わかる。私も腰痛持ちになった。接骨院の院長がいうには、「腰痛があると、車の乗り降りがきつい」。実際、姿勢が「く」の字になるので腰の負担が大きい。

 「(魚をもらったら)いつでも連絡してください」。40年に及ぶつきあいは、ダテではなかった。縁とはありがたいものである。

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