2008年4月20日日曜日

アカヤシオの花は残った




金・土曜日と荒れ狂った低気圧がようやく東の海上へ抜けたらしい。4月20日、日曜日の夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)は、朝7時ごろには雨も上がり、無量庵の近くのやぶからウグイスのさえずりが聞こえるようになった。風が運んでくるのか、時折、天気雨が谷間を走り抜ける。

無量庵の対岸、V字谷の森に群生するアカヤシオの花が今週も美しい。春の嵐で花が吹き飛ばされたのではないか――前日の夕方、心配しながらやって来たのだが、よく頑張って持ちこたえてくれた。

行楽客が来る前に朝風呂に入った。湯船につかってひげをそり、アカヤシオの花を眺めた。午前10時から渓谷の集落の鎮守「春日様」の祭礼=写真左=を兼ねた花見が行われたが、朝風呂はその清めのようなものでもある。

1週間前に比べると、対岸の森は一段と鮮やかに、にぎやかになった。ヤマザクラ=写真右=がアカヤシオに負けじと谷や中腹や尾根で咲き乱れている。木々も芽吹いて黄、黄緑、茶、赤茶色の点描画を展開している。

谷間を縫う道路沿いにはハナモモ、ヤブツバキ、トウゴクミツバツツジの花。無量庵の庭に植えた2本のシダレザクラが、水力発電所の社宅跡にあるソメイヨシノが満開になった。早々と散った白梅の代わりに、わが畑ではまだ高田梅の花が咲き残っている。

午後には客人が数人、無量庵へやって来た。梅・桃・桜の「三春」どころではない。夏井川渓谷は、家によっては庭木の花と合わせ「七春(ななはる)」「八春(やつはる)」の真っ最中だ。そのことを少し自慢した。

0 件のコメント: