2017年11月21日火曜日

庭に“川”をつくる

 10歳前後の少年のエネルギーは尽きることがない。スコップを使っても疲れを知らない。こちらは、すぐ息が切れる。おととい(11月19日)の日曜日、7回目の「10歳」から1を引く年になった。10歳の自分からはるかに遠くへ来た、いや年をとったものだ。
 日曜日の午後、シャプラニールのいわきツアーの一行を見送ったあと、夏井川渓谷の隠居へ直行した。カエデの紅葉目当ての行楽客がけっこういた。

 隠居の庭の菜園で土いじりをしたあと部屋で一服していると、突然、小学生の孫と友達の3人が現れた。やがて父親も友人と顔を出した。近くの山へ紅葉を見に来たついでに、日曜日にはジイバアがいる「山のおうち」(孫のことば)へと足を延ばしたのだろう。

 小学生たち(4年生2人と2年生1人)はたちまち、ばあば(カミサン)と一緒に庭の“川”の改修を始めた=写真。いや、ばあばが3人を水遊びに誘った。風呂場からホースを伸ばして水を流す。それが呼び水になった。

 孫が最初に“川”をつくったのは去年(2016年)の4月下旬。渓谷に春を告げるアカヤシオの花が咲いていたころだ。庭に峡谷ができ、急流にはプラモデルのガンダムが立った。崖の上には乾電池でつくった戦車。石でダムをつくり、支流をつくった。箱庭にしては川のスケールが大きい。

 1年後の4月。誕生日プレゼントをえさに、孫たちを「山のおうち」へ連れ出す。孫はすぐ“川”の改修を始めた。改修中に、土に埋まっていた戦車が出てきた。5月に入るとまた、上の孫を連れて「山のおうち」へ出かけた。孫はダム建設者になり、河川管理者になり、やがて湖や滝をつくる神のような存在になった。朝はぎこちなかったスコップの使い方が、午後にはサマになっていた。

 それから半年余り。上の孫の友達が加わったこともあって、すごい勢いで“川”の改修が進んだ。スコップ、移植ベラ、ねじり鎌、草取り爪。去年よりは今年、4月よりは5月、5月よりは11月と、道具の使い方も上達した。枯れ草に覆われていた元・池がたちまち前より広く大きな湖になる。支流ができる。滝をつくるのだけは止めた。庭を支える石垣が崩れかねない。

 水は井戸からのポンプアップで、電気代はふだん使っていないから基本料金のまま。掘り返した土も小石も庭に残る。いつかはそれらもまた庭を固める材料になる。山里だからこそできる子どもの砂遊び、水遊びだ。

 一方で、人のつきあいの妙も感じないではなかった。私とせがれの友人の父親とは、記者と市職員として取材し・される間柄だった。せがれたちは高校の同級生。孫は、幼稚園か保育所(上の孫は途中から保育所へ移った)で一緒になった。小学校は違っても、幼児からの大親友だ。

偶然だが、親・子・孫が三代続けて関係を持つのも、根っこの生えた人間が多い地方だからこそ。元市職員氏は、今はボランティアで“歌手”活動をしているらしい。

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