2008年10月17日金曜日

救急車で病院へ


おととい、いや正確には昨日(10月16日)の未明、救急車に乗った。

久しぶりに田町(いわき市平の飲み屋街)=写真=へ繰りだしたら、シンデレラタイムを過ぎた。それでもしつこくママさんとおしゃべりしながら飲んでいると、酩酊状態の男性が入って来た。男性は少しの時間いてタクシーを呼んだ。運転手がドアを開けて到着を告げると、席を立った。その直後、運転手が戻って来て言った。「お客さんが階段で転んだ」

急いで駆けつけると、男性が前のめりになった状態で階段の踊り場に倒れていた。後頭部から血を流している。その血が見る間に床を染めていく。ママさんに救急車の手配を頼み、男性の後頭部を手で押さえた。意識はある。が、出血は止まらない。数分後、救急車が到着し、隊員に男性をゆだねた。

店に戻って赤く染まった手を洗い、道へ下りて男性の様子をうかがっていると、隊員が「救急車に乗ってくれ」という。男性が店に来たのは2回目。ママさんはどこの誰だか分からない。それでも私と2人、同乗を促された。

男性は一人暮らしらしい。老いた母親がいるが、連絡が取れるような状況ではない、そんなことが耳に入る。なかなか受け入れ病院が決まらない。やりとりを繰り返した末にようやく搬送先が決まった。いわき市立総合磐城共立病院である。

「ピーポー、ピーポー」と鳴らして搬送を終え、医師たちに男性をゆだねると、救急車は署へ戻った。帰り際、若い隊員が手をふく布を渡しながら「勇気ありますね」と言った。なんのことだか。素手で男性の後頭部を押さえ、血にまみれたことか。勇気も何もあったものではない。アルコールでマヒした頭がとっさに手を出すように命じただけだ。

私たちを残して救急車が(勝手に)帰ったあと、看護師さんがけがの程度を説明してくれた。大丈夫ということで、ようやく放免される。タクシーで店へ戻り、階段の血を洗い流し、ママさんの車に送られて帰宅したら、朝の5時になるところだった。本当の朝帰りである。

カミサンは「あらっ」、いつものパターンで遅くなった表情だったが、事情を説明すると2時が5時になったワケを了解した。二日酔いというより、酔ったまま朝を迎えた。仕事にならない。すぐ寝た。夕方、正気に戻る。「あれはオレの姿だったか」。酔いから醒めてみれば、事の重大さ、怖さが胸に迫ってきた。

0 件のコメント: