道の駅よつくら港のそばを流れている川は、確か境川と言った。四倉の町内を貫いて太平洋に注ぐ小さな川だ。かつてはどぶ川の様相を呈していたが、近年はだいぶ改善されたらしい。
四倉地区保健委員会が、海岸清掃やEM菌散布による河川浄化活動を展開し、全国海岸協会から表彰されたのは3年前。四倉の境川は、EM菌による水質浄化の成功例として評価されているという。
そのあかしが、上空から水中にダイビングして魚を捕らえるカワセミだろう。境川のコンクリート側壁のすきまから張り出した木の枝(針金ではあるまい)にポツンと止まっているのを見た=
写真。くちばしは長く、頭は大きく、胴は短い。背中は青緑色、胸と腹は橙黄(とうこう)色。「飛ぶ宝石」だ。
もともと「渓流の宝石」と形容されるくらいのハンターだから、カワセミは水のきれいなところにしか生息しない。それが境川に姿を現したということは、水質が浄化され、小魚が生息するようになった、ということを意味する。
カワセミは確かにこのごろ、人間の営みの濃い場所近くでも姿を見せるようになった。わが散歩コースの夏井川にも生息している。河川の水質は、水辺の生き物を通して見る限り、少しずつよくなってはいるようだ。
四倉港に隣接する河口にはコサギも、イソヒヨドリもいた。コサギは盛んに波打ち際を歩き回りながらえさをついばんでいた。サギ類はどぶ川でもかまわずえさ探しをする。水環境の指標としては断然、カワセミがいい。
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