2010年1月8日金曜日
遅かった
きのう(1月7日)朝、わが住むいわき市平中神谷で鳥小屋の「お焚き上げ」が行われた。正月飾りを持ち寄って火を放ち、無病息災・五穀豊穣を祈る行事だ。一種の「どんど焼き」である。
鳥小屋は青竹を骨組みにしてシノダケやチガヤ、ワラなどで囲った、子どもたち、そして昔の子どもたちの“アジト”だ。四角い形をしており、広さはざっと8~10畳くらい。最近は屋根がブルーシートだったりする。燃やすときには当然、取りはずすのだろう。
カミサンが前日、役所がらみの集まりがあったあと、枯れ田に設けられた鳥小屋を見学した。「古畳が敷いてあって、炉まで切ってあった。あした、日の出とともに火を入れるようだよ」。7時前だ。中神谷の鳥小屋は復活して間もない。地元にいながら一度も見たことがない。見に行くことにした。
ちょっと早めに起きてブログをアップしたあと、出かけた。いつもだと海の方、夏井川へ向かうのだが、きのうばかりは反対側の山の方、家の前の旧国道を横切って田んぼの方へ向かった。JR常磐線が宅地と田んぼを分けている。
踏切の近くまで行くと、西空に煙が昇っていた。快晴、無風。「お焚き上げ」日和だ。それはいいが、ちと早くないか。鳥小屋の影と形はあるか。
踏切を越えたら、西の田んぼおよそ300メートル先で鳥小屋はすでに燃え尽きていた=写真。足が止まった。あとで夕刊で知ったが、6時半には火が入れられた。出かけるのが20分ほど遅かった。あとの祭りである。
いわきの年中行事で心ときめくものの一つが、この正月の鳥小屋。合法的に火を放つことができるから、というのは言いすぎだとしても、立ち昇る炎の力を浴びれば元気が出る。竹にかざして焼いたもちを食べれば風邪を引かない――というのは、冬ならではのご利益だ。ちゃんとした写真は来年までおあずけ、だ。
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