2010年1月29日金曜日
ロウバイ
たまに朝晩の散歩のコースを変える。ふだんは大回り(40分弱)だが、これを中回り(約25分)にしたり、小回り(15分強)にしたりする。用事があったり、歩きたくなかったりするときがあるのだ。
夕方近く、夏井川のサイクリングロードに下りた。と、前方の堤防をおばあさんが杖をついて下りて来る。片手には袋を握っていた。
平塩地内へのハクチョウの飛来数が増えた。で、塩から下流の中神谷地内までハクチョウたちが散らばるようになった。遠く近く、住宅そばの夏井川にハクチョウがいる。その一軒の家のおばあさんに違いない。水辺まで進むと、袋からパンくずを取り出してハクチョウたちに向かってまき出した。
ハクチョウたちはさっと集まる。「そんなに来ても困るよー」。おばあさんが叫んだ。その様子をしばらく眺めてから歩き出した。100メートルも行ったところで足が止まった。杖をついていた。水辺にいた。まさか足がもつれて……なんてことはないだろうな。
散歩を途中でよした。小回りだ。堤防の上に出て少し戻り、おばあさんがどこにいるか確かめた。大丈夫、サイクリングロードに戻っていた。そのままわが家へのコースを取る。知り合いの家の庭にロウバイの黄色い花が咲いていた=写真。甘い香りがすっとよぎった。大回り・中回りでは分からなかった早春への序奏だ。
少し楽しい気分になって家に戻ると、カミサンがおもむろに言った。「今日は何の日だか分かる?」。ん!? にやりとしてうなずく。結婚記念日ではないか。指折り数えれば、真珠婚とルビー婚の中間だ。いちいちそういうことを確かめなくてもいい、空気のような存在になったのだなと、むりやり自分に言い聞かせた。
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