2010年9月3日金曜日

庭の音楽


今週の月曜日(8月30日)あたりから、アオマツムシが夜の庭でうるさく鳴き交わすようになった。草むらからわいてくるのではなく、木の上から降ってくるのだ。鳴き声が大きい。「リーリーリー」が「ギーギーギー」に聞こえる。

朝から戸を開け放し、扇風機をかけっぱなしにして過ごしたあと、宵の晩酌タイムを迎える。茶の間でちびりちびりやり始めると、ほどなく庭で「ギーギーギー」が始まる。エンマコオロギのような繊細さはない。うるさいくらいだ。

そのエンマコオロギだが、わが家では月遅れ盆の前に初鳴きを聞いた。澄んだ音色が耳に心地よかった。「コロロロロー」。アオマツムシに比べたら控え目でやさしい歌い方だ。

夏井川渓谷の無量庵に泊まった晩、庭からエンマコオロギたちの輪唱が聞こえた。アルコールで陶然としながら、しばしコオロギたちの演奏に聞き入った。アオマツムシの演奏はなかった。

夏井川渓谷は、もともとが虫の王国。人間はその王国にあとから土地を求め、家を建てて暮らしを立てているにすぎない。無量庵などはその最たるものだ。外来種のアオマツムシはまだそこまで生息域を拡大してはいないだろ。

平地では、街路樹という街路樹にすみついて「ギーギーギー」とうたっている。おととい(9月1日)は茶の間に飛び込んできた=写真。昨夜も現れた。猛暑続きに体内の何かが失調したか。室内に現れたのは初めてだった。

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