2010年9月14日火曜日

オニヤンマ飛来


日曜日(9月12日)。雨が小やみになった午後3時前、わが家の庭にどこからともなくオニヤンマが現れた=写真。住宅街のど真ん中だ。オニヤンマのすむ清流からも、里山からも遠い。縄張りのある山すそから田んぼを渡り、あるいは夏井川を越えてやって来たか。

赤トンボなどと違って、わざわざ街までのしてくるようなトンボではない。初めての飛来だ。狭い庭の上空を何度も行ったり来たりしている。カメラを構えても動きが早いから写真には撮れない。たまたまUターンしようとして動きが止まった瞬間に一枚だけ撮れた。

縄張りなどあるはずもない庭だ。なぜ往復運動をしているのだろう。家の玄関の方からなにか虫がふわふわ飛び出した直後、理由が分かった。オニヤンマは急に旋回し、空中でパクッとその虫をくわえると、屋根の方に姿を消した。えさとなる虫を探していたのだ。

トンボは肉食昆虫――とは承知していても、実際に捕食行動を目撃することはない。初めてこの目で見た。素早い食いつきだった。

小学校の1年生のころ、初めてオニヤンマを捕まえた。と思った瞬間、あの頑丈なあごで指をかまれた。悲鳴を上げたくなるような痛さだった。指を振っても離れない。首をちょん切ってようやく痛みから解放された。

虫などはオニヤンマに捕まったらひとたまりもない。強烈なあごの力を思い出して虫に同情した。

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