2010年9月22日水曜日

台風直撃


シルバーウイークを利用し、同級生たちと台湾3泊4日の旅をして来た。観光の目玉は2日目に組まれていた高雄行。宿泊地の台北から南の高雄へ新幹線で出かけ、現地で遊んだあと、再び新幹線で台北へ戻る――というものだった。

あいにく台風11号が西へ向かい、台湾を横断しかねない状況下で日本を立った。飛行機は無事に着いたものの、次第に風雨が強まった。2日目(9月19日)は暴風雨に見舞われた。新幹線は動かない。当然、高雄行は中止になり、代わって朝から台北市内の温泉につかったり、土産品店に寄って買い物をしたりして過ごした。

テレビは朝から台風特番に切り替わった=写真。気象予報課長やアナウンサーの言葉は分からない。が、「凡那比 全台防豪雨」「南台狂風暴雨 火葬場鉄皮屋頂翻」といった画面の文字から、全島で警戒態勢に入り、時間の経過とともに被害が膨らんでいることが分かった。

「凡那比」は台風11号のアジア名「ファナピ」(ネット上には「サンゴ礁を形成する小さな島々」の意とある)の当て字。「火葬場鉄皮屋頂翻」は映像を見たかぎり、火葬場の鉄製の屋根が「狂風」ではがされたり、曲がったりしたという意味だろう。

台風11号は19日朝、台湾東部の花蓮に上陸し、南部を横断して、20日朝には中国福建省に達した。高雄東部の山地、屏東瑪家では積算雨量1,125ミリを記録した。いわきの年間雨量はおよそ1,400ミリ、その10カ月分が一気に降った計算になる。

21日付の新聞「聯合報」には「南台重創 工業損失逾30億 農業損失逾20億 高縣4.7萬戸淹水逾1米」といった見出しが躍っていた。農工業被害は50億元(約140億円)を超え、高雄縣の4.7万戸で1メートルを超える浸水に見舞われたということだろう。

熱帯(南部)から亜熱帯(北部)に属する台湾は台風の島だった。

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