きょう(8月16日)は精霊送りの日。いわき市の場合は、決められた場所・時間に「お盆様」(盆の供物)を納める。すると、間をおかずにごみ収集車がやって来る。環境保全対策の一環だ。
わが行政区ではそのための「祭壇」が毎年、県営住宅集会所前に設けられる。祭壇をつくるのは区の役員だ。
前日、夕方。集会所前の草を刈り、四隅に竹を立て、縄を張り巡らせて、杉の葉とホオズキを交互にはさむ。その中に細長い座卓を三つ並べてブルーシートをかぶせ、供物の置き場とする。当日は焼香台をととのえ、ロウソクに火をともし、線香を用意して住民が来るのを待つ。
今年は初めて、私が竹と杉の葉を用意した=写真。今まで引き受けてくれた人とは別ルートで調達しないといけない。思いあぐねていると、カミサンから近所の義伯父の家に手ごろな青竹があることを教えられた。杉の葉も、夏井川渓谷の隠居の周りにあふれている。これで毎年、2つを安定して手に入れることができる。
農村であればこうして、祭壇に必要な材料を身近なところから調達できた。ホオズキも庭に植えてあるのを利用したことだろう。しかし、マチ場ではどこからかもらってくるか買うか、するしかない。そのルートが不確実だと毎年、思い悩むことになる。
竹と杉の葉を準備する過程で、精霊送りに関する情報をネットで探したり、よその区の精霊送りの様子を聞いたりした。
縄は四方に張っても、ホオズキと杉の葉を飾るのは正面だけ――江戸時代の文献が伝える。祭壇を設けない区もある。すると、わが区の場合、四方すべてにホオズキと杉の葉を飾るのはていねいすぎる、といえなくもない。
といったことを、祭壇設営中に区の役員さんに言いながらも、今年はこれまで通り四方にホオズキと杉の葉を飾った。もう少し研究して、みんなが納得できる説明をしないと、ただ「手抜きをしたのか」ということになりかねない。
さて、きのうは、斎場づくりが始まる午後6時から雨の予報だったが、さいわいはずれた。
例年、受付開始時間の早朝6時にはもう供物が納められている。8時過ぎにはごみ収集車がやって来る。けさは午前4時前には目が覚めた。二度寝をすると、次に目を覚ますのはおそらく6時すぎ。寝ないで待つことにした。
今は5時。きょうの天気予報は「北の風、雨時々曇り」で、降水確率は朝6時までが60%、6時から正午までが50%だ。庭に出ると、車がぬれている。降っているわけではない。が、今にも降り出しそうだ。せめて収集車に「お盆様」を積みこむまで雨模様のままであってほしいのだが。
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