2014年8月2日土曜日

焼酎をなめるハチ

 きのうはセミの話、きょうはハチの話――と書きだして、「あれっ」と思った。確かにセミの話を書いた。それはしかし、月に1回、古巣の新聞(いわき民報)に載せている「あぶくま、星の降る庭」の原稿で、このブログの文章ではない。セミの話は8月4日に掲載される。

 セミの話――。わが家の庭で鳴くセミはニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ。ところが、阿武隈の山里にはさらに南方系で森林性のエゾゼミが生息している。ある夜、開けっぱなしにしているわが家の茶の間にアブラゼミが飛び込んできた。ハチもたまに迷い込んでくる、といったことを織りまぜながら、夏休みのエゾゼミ採集の思い出をつづった。
 
 以下はハチの話。アブラゼミと同様、ときどき茶の間にハチが飛び込んでくる。茶の間は南の庭と接している。夏には戸という戸、窓という窓を開け放つ。夜も寝るまでそうしている。

夜は明かりに引かれるのだろう。茶の間で晩酌を始めたら、ハチが「黒じょか」の注ぎ口に止まって、内側をなめ始めた=写真。
 
 昼の雑木林に行くと、クヌギの幹からしみ出した樹液に昆虫が群がっている。オオムラサキやオオスズメバチがいる。あるとき、樹液をなめてみた。わりと冷たくて甘酸っぱかった。夜、子どもを連れて出かけたこともある。カブトムシが目当てだった。虫たちにとっては、夜昼にぎわう「樹液バー」だ。
 
 樹液の成分と似ている食品はなにか。ネットで検索したら、焼酎・酢・食パン・ヨーグルト・バター・チーズ・イチゴなどがそうだという。ハチはにおいに誘われて「黒じょこ」の注ぎ口に止まり、樹液とまちがって焼酎の痕跡をなめたのだろうか。

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