夜、茶の間で飲んでいると、アオマツムシ=写真=やセミが庭からやって来る。エアコンがないので、夏場は家の戸と窓を開けっぱなしにしている。飛んで火にいる夏の虫――だ。身を焦がす火は、今はただの電灯だが。
ハチも現れる。こちらは、焼酎の入った“黒じょか”の注ぎ口をなめたりするから、あまり歓迎したくはない“飲み仲間”だ。
きのう(8月23日)は、街なかで始まった展覧会のオープニングパーティーに顔を出すつもりでいた。主催者に約束し、スタッフにもそう言っていた。ところが、同じ時間帯に行政区の会議があることを、直前まで忘れていた。あわててスタッフに欠席の連絡をした。
会議が始まると、一瞬、パーティーのことが頭をよぎった。途中、ケータイがうなった。同級生からだった。用件はわかっている。飲み会の日を決めたのだろう。
会議が終わって、その場から連絡すると「9月27日でどうだ」という。今のところ予定は入っていない。そのあとの言葉にグラッときた。「今、2人で飲んでいる。来(く)っか」。パーティーを欠席した身だ。そちらのグループの人間とばったり出会うのも嫌なので、遠慮した。帰宅して、いつものように「家飲み」を始めた。
みんなうまい酒を飲んでくれ、乾杯!――それから1時間後、1合の“黒じょか”の焼酎が切れた。ポットの水もなくなった。
カミサンはそばのカウチでテレビを見ているうちに睡魔に襲われた。ちょうどいい。“黒じょか”を満たし、ポットにも水を入れようとしたとき、カミサンが目を開けた。ここは水だけ切れたように振る舞わないといけない。カミサンに水を頼むと、横目でにらみながらポットに水を入れてきた。
街で仲間が楽しくやっている。こちらも一緒に飲んでいる気分を味わいたい――呑兵衛の勝手な理屈でだらだら飲み続けた。カミサンは水を持ってきたあと、すぐ寝室に消えた。このごろ、ずいぶん早寝早起きになった。
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