2014年8月21日木曜日

“惨暑”

 お盆後半は曇天でしのぎやすかった。残暑も一段落かと思ったら、違った。きのう(8月20日)は七夕の前日、8月5日以来の“惨暑”になった。わが家の電波時計が再び室温35度を表示した=写真。

 午前10時から、市庁舎に併設されている議会棟の委員会室で、某課主催の集まりがあった。それに出席するため、9時20分には家を出た。市庁舎までは車で10分余。早めに出かけたのは、できるだけ長く涼しいところにいたい、といった無意識がはたらいたためらしい。

 1時間ちょっとで会議は終わり、昼前には帰宅した。茶の間に熱気がこもっていた。毎月1、10、20日には回覧物を振り分け、担当する班・隣組の分を区の役員さんに届けないといけない。日中はとてもその気になれなかった。

 帰宅する前に、あるところへ寄ったら、目の前の田んぼで熱中症にかかった人がいたという。道路に救急車が来てわかった。野良仕事をしていたのか、散歩中だったのか。とにかく夕方までじっとしているに限る。

 5時すぎに小一時間、回覧物を届けて帰宅すると、汗びっしょりになった。水風呂に入った。もう8月下旬。ひところより夕暮れが早い。晩酌を始めるころには薄暗くなっていた。

 にわか雨がきた。わが家からざっと2キロ離れた平市街の夏井川で、流灯花火大会が始まった。時折、雷が鳴る。花火もあがる。「雷だな」「花火でしょ」「雷だ!」「花火!」。茶の間でどうでもいい口論になった。

 実際には両方だった。そのうち、雷鳴か花火の音かわからなくなった。乾いた音がパンパン鳴るかと思うと、大太鼓を10基も打ち鳴らしたようなゴロゴロが響く。その繰り返し。

 やがて音が静まり、雨がやむと、エンマコオロギが1匹、茶の間に現れた。それを機に、庭でコオロギが鳴きだした。この夏初めて聞く虫の鳴き声だ。夜9時半、室温はまだ30度を超えているが、雨上がりの庭には涼気が漂っていた。秋が始まった。

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