2015年2月19日木曜日

シムラケンからヨシダルイへ

 このごろ、知人から「いわきの吉田類」といわれることがある。馬面にメガネ、ハンチング帽に黒いブレザー、マフラー、……。確かに遠目には似ているかもしれない。しかし、帽子を取ると決定的に違う。ホンモノは後頭部が黒々としている。
 ちょうど1週間前の2月12日、NHK「クローズアップ現代」に吉田類さんが登場した=写真。新聞のテレビ欄には「なぜブーム?大衆酒場 グラス越しの日本」とあった。大衆酒場ににぎわいが戻ってきたワケを追った。コメンテーターの大学教授は庶民のカネ(可処分所得のことだろう)が減ったため、と明快だ。

 吉田類さんはイラストレーターにして俳人。その人が案内人を務めるBS―TBSの「酒場放浪記」が、じわじわファンを集めている。それで、大衆酒場ブームの火付け役としてNHKに登場した、というわけだ。

 私も数年前から時々、「酒場放浪記」を見ている。知人(女性)も番組のファンなのか、はがきに「いわきの吉田類さん」ということばを書き加えるようになった。

 思えば40代のころ、10歳前の甥っ子や姪っ子が私の頭をなでながら「シムラケン!」と叫んでキャーキャー笑い転げることがあった。小名浜の知人の娘(ユウコちゃんといった)も、家へ遊びに行くと同じように「シムラケン!」を連発した。

 今から2~3年前、孫が3、4歳のときにテレビの志村けんさんを見て、「ジージ」といったそうだ。やはり、頭の輝きが似ているのだろう。今は、シムラケンではないことはわかっている。

 土曜日(2月14日)、2人の孫が母親と一緒につくったというチョコレートを持ってやってきた。思いたって、デジカメに残っている吉田類さんの写真を見せた。「だれ?」。5歳の孫に聞いたら「ジージ」と即答した。「テレビだよ」「テレビに出たの?」。さすがに「出た」とはいえなかった。

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