「ガーデンカフェあどりぶ」=写真。雑誌に載るような、瀟洒な建物ではない。雑木の庭もきちんと整備されている、とは言いがたい。オープンして1年余り。廃材を利用して建てた。手づくりなので、家も庭も「進化」の途中にある、といった感じだ。
内郷・高野(こうや)に山荘風の喫茶店があると聞いて、日曜日(2月22日)、“山里ドライブ”の帰りに立ち寄った。マスターは見覚えのある人だった。「昔、内郷のマチのなかで店をやってたよね」「ええ、書店を」。それで記憶がよみがえった。ざっと40年前、私が20代後半のときの、知り合いの知り合いだった。彼はすっかり忘れているようだが、言葉を交わしたこともある。
ガーデンカフェは、集落を抱くようにしてそびえる山並みの底の、小さな集落のはずれに立つ。高野には“ミニ開発”でできた集落が点在する。その集落もそうだろう。案内看板に従って住宅地を巡ると、駐車場らしいスペースがあって、一段低い雑木の庭に高床式の平屋が立っていた。屋根の煙突からは白煙が立ちのぼっている。
靴を脱いで中に入る。通路らしい空間を10メートルほど行くと、右側に広い喫茶スペースが見えた。4人がけのテーブルが6つ。真ん中からやや川寄りにドラム缶を利用したまきストーブがある。山側にも、少し小さなまきストーブ。三方はすべて窓ガラスだ。庭を眺める分にはいいのだが、真正面に無粋な倉庫のようなものがでんとかまえている。
コーヒーをすすりながらストーブに当たっていると、グノー(バッハ)の「アヴェ・マリア」の曲がかかった。だれが歌っているのだろう。目をつむって聴いたら、子守り歌になっていたかもしれない。
室内の広さはコンサートに向いている。ときどき陶芸展が開かれているそうだ。一息入れるための“隠れ家”にはいいか。
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