若いときはともかく、今はスポーツのテレビ中継を見なくなった。が……、大谷翔平が出るとなると別だ。
プロ野球の最高峰であるMLBのワールドシリーズは、大谷の所属するドジャースがヤンキースを破って優勝した。
同シリーズは日本時間の10月26日に始まった。BSで朝から生中継を見た。ドジャースは初戦から強敵を突き放し、4勝1敗と危なげない戦いぶりで頂点に立った。
その余韻を引きずるように、カミサンが移動図書館から借りた大谷翔平選手の本=写真=を読んでいる。
『ドジャース大谷翔平 新たなるチャレンジ101の軌跡』(インテルフィン、2024年9月)で、「100」ではなく「101」であるところがミソらしい。
『草野心平日記』は心平生誕101年を記念して刊行された。それと同じで、「100」では当たり前すぎて目に留まらない、「101」にしようとなったのか。
ドジャース入団後の新しいエピソード集といってもいい。「新発見」よりは「再確認」に近いだろうか。新聞記事で読んだり、テレビの情報番組で紹介されたりしたものが多い。それでも、聞き逃したものや見逃したものはある。
大谷がホームランを打ってベンチに戻ってくる。と、大谷の顔面にパッとヒマワリの種をまく選手がいる。テレビもそのシーンをよく取り上げる。
ともに今年(2024年)、ドジャースに移籍したテオスカー・ヘルナンデス選手の、ホームランを祝うパフォーマンスだという。
ヘルナンデス選手は2021年のオールスター戦で大谷と仲良くなり、今は毎日、大谷から新しい日本語を教えてもらっているのだとか。
そして、ヒットで塁上に出たときの、あのポーズ――両手を上げて上体を傾けながら左足を上げる――あれはもう一人のヘルナンデス、エンリケ・ヘルナンデス選手の決めポーズが原型らしい。
こちらの選手は愛称を「キケ」という。そこからとられた名前が「キケポーズ」、なのだとか。
というわけで、テレビでおなじみのシーンやポーズなど、「ドジャース大谷翔平」にまつわるエピソードが1ページ単位で101回繰り返される。写真と漫画もあって、中学生なら十分楽しめる構成になっている。
この出版社はすでに大谷本を複数出している。タイトルは省略するが、『――101の秘密』『――100の秘密』と、本のつくりはパターン化されているようだ。
大谷の人気はすさまじい。近々、また大谷本が出版される予定らしい。大谷はすでに大リーグの頂点に立つ。その大谷を軸にした経済効果は、こうした周辺のパターン本にも及ぶ。
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