ネット情報によれば、番組がスタートしたのは1995(平成7)年11月。ゴールデンタイムに移ったのは1998年4月で、ちょうどそのころ、私も夏井川渓谷の隠居の庭で「開墾生活」を始めた。それもあって、「DASH村」とTOKIOには強い親近感を抱いた。
村がどこにあるかはわからなかったが、登場する地元の人間の話し方や名字から、阿武隈高地の匂いを感じとってはいた。それが浪江町津島地区とわかるのは、東日本大震災と原発事故が起きたときだ。
浪江町を含む双葉郡と相馬郡の一部が原発避難を余儀なくされた。津島(DASH村)でのロケも当然中止され、新聞がこれを報じた。
私は津島と同じ阿武隈高地の常葉町(現田村市常葉町)で生まれ育った。山頂が岩場になっている鎌倉岳(967メートル)が町の東にある。その北側は双葉郡葛尾村だ。
村と接するように津島・赤宇木(浪江町)、長泥(飯舘村)と続く。いずれも放射能で高濃度に汚染された地域である。
震災後のTOKIOと福島県の関係は県民の多くが知るところだが、番組ではいわき市の大久川を舞台に恐竜発掘プロジェクトを展開したこともある。
化石研究ではよく知られた地元の人間も登場したので、このプロジェクトも楽しく視聴した。
2002(平成14)年7月には、リーダーである城島茂さんとメンバーの国分太一さんが発掘した海竜(クビナガリュウ)の骨の化石などをいわき市に寄贈している。
そのTOKIOが解散を発表した。国分さんがコンプライアンス違反を理由に、無期限の活動休止に入った。それを受けての決断だった。
いったい何があったのか。釈然としないのはもちろんだが、福島県に寄り添ってきた3人(当初は5人)の活動を思うと、やはり残念でならない。
6月27日付のいわき民報は、2021(令和3)年の株式会社TOKIOの設立時、いわき市田人町の磐城高箸のサポートを受けて第一歩を踏み出したことを伝えている=写真。
同年3月、3人が磐城高箸を訪れ、自ら木製の分厚い名刺作りに挑んだこと、県企画課内に設置された「TOKIO課」の看板も同社が手がけたことを紹介している。
最近の「ザ!鉄腕!DASH‼」は、出演メンバーが若返ったこともあって、縁遠くなった。若かった3人もすっかりベテランになった。
よくわからないのは、やはりコンプライアンス違反だ。企業や個人が法令・社内規定・社会規範・倫理観などに反する行為をすることだという。
職場の上司と部下の関係でいえば、パワハラとえこひいきは同根、これにセクハラが絡めば組織は持たない。いろんな要素が絡まったうえでのコンプライアンス違反とみるべきなのだろう。
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