2017年12月9日土曜日

都内にサル?それがどうした

 おととい(12月7日)の「ニュースウオッチ9」と「報道ステーション」を見ていて、噴き出した。はぐれザルが首都圏に現れた――というので、リポーターがサルを走って追いかける。たまたま撮影できたからか、番組の中で延々とやっていた=写真。 
 サルの気持ちになってみる。若造、という前提の話だが。群れからはぐれるのは若造の宿命だ。それが、たまたま自然界から離れすぎて、人間中心の大都会まで足を延ばしてしまったのだ。サルは不安でいっぱいにちがいない。
 
 わが生活圏でも、今年(2017年)7月1日に現れた。それを記した拙ブログを再掲する。
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 とうとうサルが現れた。きのう(7月1日)、夕方。知り合いが家に来て、カミサンに言った。「サルが歩いてた」。聞けば、すぐ近くだ。カメラを手にしてそちらへ向かうと、2階建て住宅の屋根のてっぺんにいた。

 とうとう――というのにはわけがある。今年(2017年)の5月以降、いわき市南部を主に、サルの出没情報が相次いでいたからだ。

 南部に住む後輩の話や市のホームページによれば、5月16日は中岡町・植田町根小屋・東田町・佐糠町で、同17日は佐糠町・東田町、同18日は泉町滝尻・玉露でサルが目撃された。6月の後半になると、好間町下好間・平字北目町・幕ノ内、あるいは平・鎌田や南白土・下荒川・郷ケ丘などに現れ、26日は三和町合戸、29日は好間町大利・北好間・上好間で目撃されている。
 
 単独行動の若いはぐれザルが(たまたま複数いて別々に現れた可能性も否定できないが)、いわきの南部から中部へ、さらに北部へと移動していることが推測できる。6月10日早朝には散歩していた知人が、白水阿弥陀堂(内郷)へ向かう途中でサルに遭遇し、ふくらはぎをかまれた。幸いけがはなかった。
 
 撮影データをパソコンで拡大して見た限りでは、若いのにやせている感じ。見晴らしのいい高所で、ただ座っている。ときには“体育座り”になり、手を前で組む。人間が下に集まっても動じない。動いたと思ったら西側の軒先へ移動し、右手で雨樋をつかみながら横になる。雨樋に手をかけているのは転落防止か。なんだか疲れている様子だった。
 
 サルはそれから間もなく隣家へ移り、さらに別の家の家庭菜園と休耕田に移動したあと、奥の住宅地へと姿を消した。
 
 内郷の知人が遭遇したのは「毛並みのいい、ハンサムなサル」だった。歩道を歩いている姿がフェイスブックにアップされていたが、確かに立派な体格をしている。それに比べたら……。人間にたとえると、“荒野”に分け入ったのはいいが、食べるものがない、カネもない、万策尽きる寸前の“はぐれ青年”のような印象を受けた。
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「ニュースウオッチ9」はきのうも続報した。アホか。東京ローカルで十分。いわき、つまり東京以外から見たら「ちょっとした出来事」でしかない。サルはいずれどこかへ去る。

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