きのう(12月12日)、福島市からわが家へ訪ねてきた人がいる。中通りは雪だったという。浜通りのいわきは青空。宵のニュースで会津はドカ雪だったことを知る。
福島県は地形と気象の違いから、「はま・なか・あいず」に分けられる。冬、湿り気を帯びた冷たい空気が日本海を渡って越後山脈にぶつかり、ついで奥羽山脈にぶつかって、越後と会津に大雪をもたらす。中通りにも雪を降らせる。東の阿武隈高地を超えるころには、冷たいカラッ風になっている。
いわきも同じように「はま・まち・やま」に分けられる。「はま」と「やま」では植生が違う。冬野菜、たとえば白菜も、「はま」や「まち」より寒冷な「やま」の方が甘いに決まっている。
夏井川渓谷は「やま」の底部に当たる。そこにある隠居で家庭菜園を始めたころ、白菜を栽培した。たかだか20玉ほどなのに菜園の3分の2を占めた。以来、白菜は買って漬けると決めた。
白菜の種は月遅れの盆明けにまく。大根の種まきも同じ。スペースが限られているから、白菜も大根もとなると、菜園はこのふたつで占められる。1年交代という手もあるが、同じアブラナ科だ、連作障害が起きる――で、今は大根も買ってくる。
師走最初の日曜日(12月3日)、「やま」の三和・ふれあい市場へ出かけて白菜を買った。次の日、八つ割り=写真=にして干し、夕方漬けた。
前は白菜の重量をはかり、その3~5%の食塩を準備したが、今は葉を1枚1枚開けて塩をパラッパラッと振るだけ。塩梅(あんばい)を手が覚えたので、“化学実験”のようなまねはしなくてもよくなった。
漬けた白菜は、翌日にはもう水が上がった。一日おいて試食する。まだ師走になったばかり。甘みはイマイチだったが、糠漬けから白菜漬けへと切り替える準備はできた。きょうにでも糠床に塩のふとんをかぶせ、4月の大型連休まで冬眠させるとするか。
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