きのう(2月27日)朝、夏井川渓谷の無量庵へ出かけて森を巡った。とにかく歩く。なにかがあってもいい、なくてもいい。そんな気持ちで森に入る。なにかがあれば、あったことを記録する。なければ、ないことを記録する。この「ある・ない」記録の積み重ねが大事だ。
たとえば、赤松の巨木の立ち枯れはこの十数年の現象だが、それは1本、1本、目にしていて、そのつどメモしていたからこそ分かることだ。で、卒塔婆になった赤松の巨木は、でんとは倒れない。梢の方から折れ崩れていく。暴風に襲われて根っこから倒れるのは若い木。これは赤松に限らない。もう15年余、定点観測をしているので、なんとなくわかる。
一年中、キノコを探している。真冬は天然エノキタケが目当て。しょぼくれたエノキタケがあったことは2月20日に書いた。タイミングが合わなかった。で、どこかにエノキタケがあるはずだと思って歩いたが、やはりない。
となれば、キノコはもういいではないかとなる。意識をニュートラルな状態に戻す。歩くことが楽しい――そこに立ち返る。
アセビの花が咲いていた。マンサクの花も咲いた=
写真。溪谷にも春が目覚めつつある。あと1カ月もすれば、景色がやわらかく、ふんわりと見えるようになるだろう。
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