2011年2月6日日曜日
子鉄
鉄道ファンは、興味の対象や性別、年齢などによっていろいろ細かく分類されるようだ。何年か前、磐越東線をSLが走ったことがある。もちろんイベントとしての運行だ。沿線に「撮り鉄」(鉄道撮影ファン)が殺到した。車内には「乗り鉄」(鉄道旅行ファン)がいっぱいいたことだろう。
音声や音響を録音するのは「音鉄」「録(と)り鉄」、切符などのコレクターは「蒐集鉄」、途中下車組は「降り鉄」、車中で酒を楽しむのは「呑み鉄」、時刻表収集は「時刻表鉄」、駅弁マニアは「駅弁鉄」なのだとか。近ごろは女性の鉄道ファン「鉄子」が増えた。そして、NHKの番組で知ったのが、電車好きの子ども「子鉄」だ。
とっさに、間もなく4歳になる孫の顔が思い浮かんだ。寝ても覚めても鉄道のことが頭から離れない。「スーパーひたち」=写真=が大好き、常磐線が大好き、踏切が大好き。いわき駅前再開発ビル「ラトブの」の4階、いわき総合図書館の児童ライブラリーにある鉄道模型が大好き。
たまに来て、ジイバアと遊ぶ。「図書館へ行きたい」「スーパーひたちを見たい」。では行こうか、となるが、たいがいは買い物が目当てだ。
帰りは、必ずいわき駅の東、夏井川の鉄橋と鎌田山下のトンネルを過ぎたところにある常磐線の「神谷村踏切」を渡る。そうせよ、というのだ。時間は夕方5時から6時のあいだ。孫は、常に遮断機が下りて電車が来るものと思い込んでいる。
今年に入って、そこを渡ったのは2回。最初は踏切がうんともすんとも言わないから、駄々をこねられた。2回目は踏切に近づいたら、ちょうど遮断機が下りたところだった。普通列車がいわき駅へと驀進していった。大喜びだった。
もう一人のジイジは国鉄・JRマンだった。その遺伝子が刷り込まれているのかもしれない、などと、満足げな「子鉄」を見て偶然に感謝した。
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