きのう(4月25日)、いわき市文化センターでいわき地域学會の総会が開かれた。年度替わりに伴う各種団体の総会が続く。区内会と地域学會の「総会」が終われば、少しは開放されて「爽快」になる。
会場準備のため、早めに文化センターに着いた。カギを借りられるまで(予約時間の10分前)時間があったので、1階の科学展示室を巡った。
久しぶりに立体の「いわきのパノラマ」を見た。どのくらいの縮尺かはわからないが、4畳半1部屋くらいの大きさだ。いわきはハマ・マチ・ヤマの3層構造――それが私の持論だが、ハマ(臨海部)は、パノラマではわずか数センチだ。マチ(平地)にも小丘が散在している。いわきは、大半がヤマ(中山間地)なのだと、あらためて知る。
ハマのうち薄磯・豊間が3・11で壊滅的な被害に遭った。パノラマでいうと、湾曲した砂浜海岸の右から2番目のでっぱり、緑が濃いところだ。そこに塩屋埼灯台が立つ。でっぱりの右側が薄磯、左側が豊間。4・11(翌4・12も)では南部(パノラマでは左端のヤマ)を震源とする巨大余震が発生した。
総会の記念講演では、東北大名誉教授大槻憲四郎さんが「3・11巨大地震といわき大地震」と題して話した。地震研究者たちによる3・11の精緻な解析、いわきの4・11のメカニズム、地下水位と地震の関連性などに言及した。
宇宙から、地下深くから、海底から「生きている地球」の動きをみても、地震を予知することはまだできない。いわきの場合は、炭鉱産業が盛んなころから地下水位を観測してきた。その変動から地震を予知できるかどうか、まだそこまではいっていない。3・11後、私(大槻さん)は地震保険を解約した――。
地震研究の最前線の話にときどき理解不能になったが、事前にたまたま見たパノラマが「残像」となって、スケールの大きな話も手のひら大に“縮尺”して聞くことができた。
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