2015年7月4日土曜日

フラワーセンター

 行事が立て込んでいて、夏井川渓谷の隠居にも行けない。しばらく雑木林から遠ざかっている。そのストレスがたまっている。おととい(7月2日)の午後3時ごろ、在宅ワークの合間に、近くの里山(石森山)にあるフラワーセンターへ車を走らせた。
 石森山の林内には遊歩道が張りめぐらされている。若いころは昼休みに車を飛ばして、小一時間、遊歩道を巡ったものだ。年に50回、いや日曜日を含めるとそれ以上だ。バードウオッチング(ヒアリング)を兼ねて、キノコや山野草の写真を撮った。同じ職場のカメラマンが同行することもあった。
 
 渓谷の隠居までは少し遠い。でも、石森山なら10分ほどで行ける。自分の最初のフィールドをのぞいてみるか――そう思いたって「石森山へ行ってくる」というと、カミサンが「私も行く、フラワーセンターに行きたい」と反応した。私はフラワーセンターよりも周りの林内に入りたいのだが、しかたがない。
 
 フラワーセンターを訪ねたのは1年ぶりだろうか。去年(2014年)、小中学校が夏休みに入ってすぐ、同センターでサマーフェスティバルが開かれた。2日目の日曜日、隠居からの帰りに立ち寄った。
 
 3・11後、同センターの園芸アドバイザーになった知人がいる。もともとは沿岸部の平・沼ノ内で「ハーブの里」を運営していた。ハーブ栽培・加工のベテランで、教室も開いていた。その日、自宅は無事だったが、津波の舌が伸びて床下浸水に遭った。「ハーブの里」は、今は災害公営住宅に変わった。ハーブの先生も、ハマからマチの里山に仕事場を変えた。

 園芸アドバイザーは休みだった。庭園をぶらぶらした。散策路にはタイサンボクが植えられ、花が咲いていた=写真。イングリッシュガーデンがある。展示温室では熱帯植物が見られる。ハイビスカスが、ブーゲンビリアが咲いていた。バナナの青い実も。

 フラワーライフ館で肥料と花苗を買った。芝生の庭のへりにユーカリがそびえている。タイサンボクだって北米原産だ。国際色が豊かな「花の館と庭園」ではある。

 今年2月に台湾を再訪した。新幹線で高雄へ行った。亜熱帯植物に触れた。展示温室でそのことを思い出した。ときどきフラワーセンターへ行って、“異境”の感覚を味わうのもいいか。

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