このところ「年寄り半日仕事」どころか、ダブルヘッダーのときがある。おととい(6月30日)は、午前中に市庁舎議会棟で「まち・未来創造支援事業評価委員会」が開かれた。夜は地元の青少年育成市民会議支部総会に出た。27、28日は一日7時限の防災士養成講座、29日は市教育文化事業団の定時評議員会と新聞の原稿書き……。合間に自分の仕事をする。晩酌も欠かせない。
ちょっと先のことを考えながら動き、それでも時間に追われる日々。その日にしなくてはならないことを前夜に書きだして、一日の流れを“編集”する。という余裕のなさで、<7月に入ったんだ。1年の半分が終わったんだ>と気づいたのも、きのうの朝だった。その延長で「7」に関するこじつけをひとつ――。
レジの人間もつい、はずんだ声を上げたという。カミサンがコンビニでキャットフードを買ったら、料金の合計が777円(消費税込み)になった。レシートに7が3つ並んでいる=写真。
「777」はラッキーセブン、幸運を呼ぶ数字、大当たりの象徴とみなされているが、なにがラッキーなんだ。カミサンの話を聞きながら、<カネを払うのはこっちだろう、ラッキーセブンならまけてくれ>なんていう代わりに、<人間より猫か>とうなった。
「ねこまんま」が「キャットフード」に変わったのはいつごろだろう。高度経済成長時代が始まる前は、猫のえさは、人間が食べるご飯に味噌汁をぶっかけたものだった。「ねこまんま」は、そのご飯にかつお節をまぜこんだもので、おかずがなにもないときなどに「簡便食」として人間が口にした。子どものころ、小腹がすくとよくやった。それで十分だった。
猫には、今はいい時代なのだろう。肉食のいきものが炭水化物中心のえさを与えられてきた。それがマグロやタイを食べられる。777円の買い物を見ると、「銀のスプーン缶まぐろ70G」「焼津のまぐろパウチ カニカマ入り」「カルカンパウチまぐろとたい」。<オレが買う袋入りピーナッツよりは安いが、グラム単位でいうと高いのではないか>。ブツブツ……。
ゆうべ、テレビをつけながらこの文章を打ち込んでいたら、NHK「歴史秘話ヒストリア」が夏目漱石と妻と猫の話を始めた。癇癪(かんしゃく)持ちが家に入り込んだ野良猫に癒されていくさまがおかしかった。ご飯にかつお節をのせた「ねこまんま」も出てきた。こちらでも「ねこまんま」のことを書いていたときだ。この偶然がラッキーセブンだったか。
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