「シルバーウイーク」といっても、米屋をしていればサラリーマンと違って、ふだんの1週間のリズムで過ごすだけ。きのう(9月20日)の日曜日は夕方、カツオの刺し身を買いにいつもの魚屋さんへ出かけた、ら――。
顔を合わせたとたん、若だんなが「カツオが揚がらなかったんですよ、津波で」。つまり、ないということだ。津波?低気圧ではなかったの?と一瞬いぶかった。が、すぐ〈ああ、そうだった〉と納得する。金曜日(9月18日)、チリ地震で太平洋の反対側から津波が押し寄せた。
週に一度カツ刺しを食べる人間は、テレビを見て「沿岸に近づくな」というアナウンスを耳にするだけだったが、漁業者はそのころ、船を沖に出して津波に備えていたのだ。当然、漁をするどころではない。
しかたない、カツ刺しはあきらめる。代わりに、サンマとタコの刺し身にした。焼きサンマは数日前に食べたが、サンマの刺し身は今シーズン初めてだ。脂ののりはいまいちだった。が、それはそれで「初物」の味を楽しんだ。
ところで――。魚屋さんの店頭に、バナナの入った段ボール箱があった。「なに、これ?」「売ってるんです」。魚屋でバナナを売っていた。「市場へ行ったら、バナナを買ってくれと言われて」。魚類と青果が同居する卸売市場だから、そういうこともあるのだろう。前にも一度、バナナではなかったが、なにか並んでいたような記憶がある。
カミサンが値段を聞くと、「一房300円です」。すぐ「買う」となった。あとで数えたら16本、全体の量は2キロ強だった。1キロ当たり150円弱、1本あたり20円弱だ。お買い得だったのだろう。
若だんなが、ある老夫婦のバナナの保存法だと言って教えてくれた。バナナの皮をむいて、こまかく切ったものを冷凍・保存する――むむむ、それだけでピンときた。
昔の話だが、干し柿を冷凍して正月に食べる――と、知人が言っていた。バナナもそれと同じだろう。正月のためではなく、冷凍しておけば年中、バナナの「氷菓」を食べられる。試してみよう。
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