夏井川渓谷の隠居の庭に残っていた雪に、けものの足跡らしいものがあった=写真。イノシシなら偶蹄(二つに割れている)、タヌキなら一部が爪でギザギザになっている。点々と連続していれば推定が可能だが、そこだけだった。結局、なにかはわからなかった。
自然の領域では、けものの存在は普通のこと。が、人間の領域では異常な事態だ。およそ1カ月前の日中、まちなかのわが家の向かいの歩道をキツネが歩いているのが目撃された。直前には、別のところにイノシシが現れた。自然の領域で何が起きているのか。
この1カ月の間にキツネの目撃例が増えた。夕方、散歩の途中でキツネと遭遇し、スマホでパチリとやった人がいる。映像を見た。まちがいなくキツネだった。「キツネは危険だから」と電話をくれる人もいた。わが家の斜め前の家でも、敷地内にある畑にキツネが現れた。いずれも半径50メートル圏内だ。
自宅の庭(敷地)に猫が入り込むのを嫌う人がいる。隣の家の木にカラスが巣をかけたら、「除去してくれ」という人がいる。その逆、猫好き、鳥好きの人もいる。生きものが嫌いな人は、とりあえず自衛してもらうしかない。
つい何日か前の早朝、家の前の歩道にあるごみ集積所にネットを出して戻ろうとしたら、隣家との境の取り付け道路から小動物が歩道に現れた。道路を横切るのかと思ったら、直角に曲がって隣家の駐車場に消えた。何年か前、夏井川渓谷の森で目撃したことがある。日曜日(1月22日)には平・大室の鎌田山を駆け下りて向かい側のコンクリート吹きつけののり面を駆け上っていった。リスだ。
鎌田山のリスは、道路をはさんだ向かい山へ移動したのだとわかる。しかし、わが家と隣家の小道に現れたリスは、ペットが逃げたのでなければ、山からまちへ流れてきたのだ。
イノシシ、キツネ、リス。あえて加えれば、生ごみを食い散らかすカラスも。野生の生きものがなぜ人間の領域に現れるようになったのか。原因は何なのか。わからないなりに考えていくしかない。
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