2017年1月3日火曜日

「本の貸出福袋」

 いわき市の総合図書館は休みが少ないので重宝している。月末の月曜日、図書整理期間、臨時のほかは元日に休むだけ。
 総合図書館はいわき駅前のラトブに入居している。きのう(1月2日)、ラトブは初売りだった。今年(2017年)最初の返本を兼ねて本を借りに行った。

 新着図書コーナーに「本の貸出福袋」が飾られていた。カミサンが面白がって「館長おすすめNO.1 伝統と私たち」の“荷札”のついた福袋を借りた。福袋に入っているのは3冊。袋入りだから、いつものように図書館利用カードを貸出機にかざして借りる、というわけにはいかない。カウンターで手続きをとった。
 
 帰宅後、カミサンが福袋を開けたのを見てニヤリとする。3冊は①山崎祐子編『雛の吊るし飾り』(三弥井書店、2006年)②『熊川稚児鹿(しし)舞が歩んだ道 福島県双葉郡大熊町』(いわき地域学會、2015年)③高倉浩樹・滝沢克彦編『無形民俗文化財が被災するということ』(新泉社、2014年)――だった。
 
 カミサンは『雛の――』に喜んだ。編者を知っている。『熊川――』は手前みそになるので省略。<東日本大震災と宮城県沿岸部地域社会民俗誌>と副題の付いた『無形――』編著者の一人、高倉さん(東北大教授)は知人の息子だ。編著者がいわき出身・在住者という点で共通している。
 
『雛の――』は震災前に発刊された。が、山崎さんも含めて編著者は大津波と原発事故で危機に瀕した無形民俗文化財の保存・伝承に向けて調査・研究を続けた。『無形――』は初めての本なので、“又借り”をして読んでみよう。

 図書館のホームページで確かめたら、「本の貸出福袋」は去年(2016年)も実施している。去年は“借り初め”が遅れたのか気づかなかった。休館中の常磐を除く小名浜など4地区図書館は年末年始休が明ける4日から実施されるという。思いもよらなかった本に出合える企画だ。

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