きのう(1月27日)、家の向かいの歩道で集水桝のモニタリングが行われた=写真。定期的に市道の放射線量を測っているらしい。作業を見学した。放射線量は地上1メートルで毎時0.08マイクロシーベルト、1センチで0.11くらいだった。
鋼材で組んだグレーチング(ふた)なので、ふだんから枡に土砂がたまっているのが見える。夏は草が生え、幼木が生えていた。なぜそうなのかといえば……。いわき市では春と秋の2回、「いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動」を展開している。原発震災後は、側溝の土砂上げができなくなった。放射性物質を含む土砂の受け入れ先が確保できないからだ。
集水桝や側溝に土砂がたまれば冠水、悪臭、害虫の発生が懸念される。年ごとに市に苦情が寄せられるようになった。で、市が国に要望した結果、1回だけ国の予算で市内全域の側溝堆積物を除去することが決まった。夕べのいわき民報、けさの県紙などが、復興庁が今年度(2016年度)分の交付金の配分を発表したと報じた。2月にスタートする。いわき市のほか、福島市、西郷村へも配分される。
わが区では2011年11月、福島県の補助金を利用して区内の通学路などの除染作業を行った。月に1回、通学路の側溝蓋の上、歩道、車道など定点10カ所で線量を測り、データを住民に回覧したこともある。
拙ブログによれば、2012年11月までの除染後1年の変化はこうだった。4、5月は毎時0.2マイクロシーベルト以上だったのが、6月に入ると0.1台にとどまるポイントが出てきた。その後、0.1台が増え始め、10~11月は7~6ポイントで0.2を切った。
それからでも丸4年がたつ。風雨などによる自然減衰(ウエザリング効果)と、半減期が2.1年のセシウム134の物理的減衰で、生活空間における放射線量はかなり低減した。問題は側溝の土砂――だったが、これも間もなく除去される。
除去土砂はどこへ行くのか。2月に実施される小名浜の場合、同地区の市有地で仕分けし、2000ベクレル以下の汚泥は溶融処理をして放射性物質を分離したあと、処分する方法を検討しているという(朝日新聞)。市が国に提出した要望書(ネットにアップされている)を読むと、そのへんの事情がわかる。
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