夏井川渓谷の隠居では、井戸水をポンプアップして飲料や調理、風呂に利用している。この水が止まった。冬場、ときどき断水する。水道管の凍結・破損を防ぐために水道の電源を切っておくとそうなる。今まではポンプに「呼び水」をするとすぐ復活した。
二度ほど呼び水をしたが、だめだった。「水道のホームドクター」に連絡する。「4月9日に渓谷で“春日様”のお祭りがある。できればその前に水が出るようになるといいのだが」
先の日曜日(4月2日)、隠居にいると、やって来た。「呼び水をどのくらいしたのか」という。「1回か2回だが」。たっぷりやらないとだめだということらしい。20リットルは入るポリタンクに水を持参した。それをやかんに移し替えて何度も呼び水をした=写真=が、「呼び水じょうご」は「ジュジュジュ」という音を出して泡を吹くだけだ。
「エアがかんでいる」という。小一時間呼び水を繰り返しても泡が止まらない。ポンプのパッキングが劣化して空気が入るからではないか、ということになった。
阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件が起きた年の5月末、隠居へ通いはじめた。それから22年になる。前にも一度、ポンプを替えている。見ると、メーカー名は「ナショナル」だ。新品ではなかったはずだから、震災前に取り換えたとしても10年前後はたつ。とっくに寿命がきていたか。
きょう(4月9日)は午前中、山の中の春日神社を参拝し、宿で直会(なおらい)をする。1週間前には姿かたちもなかったアカヤシオの花が咲き出したという。
いわきの平地では、ソメイヨシノが一気に五分咲きくらいになった。私の「春告げ花」はそれと同時期に咲く渓谷のアカヤシオ。隠居へやって来る人もいるはずだから、これから水をもって出かける。
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