アカネギ栽培とは珍しい。市販の種をまいて苗を育てたか、それとも自分で種を採って栽培を続けているのか。“自産自消”だとしたら、まだ記録されていない「いわき昔野菜」かもしれない。とりあえず、記録用に写真を撮る。
夏井川渓谷の隠居で昔野菜のひとつ、秋まきの「三春ネギ」(加賀ネギ系?)を栽培している。いわきの平地には春まきの「いわき一本太ネギ」(千住ネギ系)がある。ネギといっても同じではない。それで、少しずつだが「ネギの来た道」を調べている。
平地でも山里でも、直売所にネギがあれば買う。スーパーへ買い物に行っても、赤ネギ(茨城)や曲がりネギ(宮城)を見ると、買って試食する。
還暦を機に始めた同級生との“修学旅行”は、土地のネギ文化を知る絶好の機会だ。京都では青ネギ(葉ネギ=九条ネギ)を食べた。会津の大内宿では、観光客が曲がりネギを一本箸にしてそばを食べていた。それを買ってきた。ベトナムやカンボジアでもネギを食べた。こちらは葉ネギだった。
国内外を旅行するごとに、年を経るごとに、脳内にいわきと日本、アジアのネギ地図が書き込まれる。日本では白根をつくるのに土寄せをするが、台湾には、幅の広い高うねにしてまとめて栽培し、稲わらで畝を覆って白根をつくる「三星ネギ」があった。
アカネギは表面の赤紫色が美しい。一皮むけば白根があらわれる。茨城のそれを加熱して食べたときには、甘くてやわらかかった。
そうそう、福島県中通りの天栄村でもアカネギを栽培している。去年(2017年)11月16日付の福島民報で知った。「天栄赤ねぎ」を村の新しい特産品にしたい――ということだった。作付面積が増えれば、浜通りでも手に入るようになるのではないか。食べてみたいネギの一つではある。
そんなことを考えていたところへ、たまたま知人からアカネギが届いた。赤紫色が鮮やかだ。どうしたらきれいに食べられるか。きょう(5月12日)は午後、いわき昔野菜保存会の総会が開かれる。アカネギに詳しい人がいれば、話を聞いてみよう。
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